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留学生新時代(上)

スキルアップに最適 中国の将来性に期待

張雪=文 馮進=写真

現在、中国のどの大学でも世界各国から来た留学生たちを見かける。彼らはそれぞれの専攻分野に分かれ、中国人学生たちと生活を共にして学業に励んでおり、大学内で学生らしいさわやかな風景を映し出している。

2011年、194の国や地域から、合わせて29万人のさまざまな専攻をもつ留学生が中国へ来た。留学生の総人数、出身国及び地域の数、受け入れ大学の数そして中国政府から奨学金を受ける留学生の人数という四つの項目で、新中国成立以降、過去最高を記録した。

「韓非子」を研究している外国人博士

ある初冬の夕方、杜陽さんは四川大学体育館の傍にある「英語コーナー」に来て、中国人学生たちと英語で交流していた。今年31歳の杜さんはスロバキア出身で、母国にあるコメニウス大学の東アジア研究センターの博士課程に在籍している学生だ。2011年8月、彼は奨学金を申し込み、四川大学哲学部に在籍し、1年間の予定で研究を行っている。研究テーマは2000年余前、中国戦国時代の著名な思想家で法家の代表的人物だった韓非子についてだ。

休みの日に杜陽さんはいつも四川大学付近にある望江亭公園を散歩する。毎日ここで早朝トレーニング、お茶やマージャンなどのゲームを楽しむという高齢者たちの習慣に多くの四川大学の留学生たちが魅力を感じている

杜さんは、すぐに幾人もの中学生のような中国人学生に取り囲まれ、彼らは先を争うように英語で杜さんと語り合った。韓非子が彼の研究テーマだと知ると、学生たちは非常に驚いた。中国でも、韓非子に詳しい人は少ない。

2006年、杜さんは初めて留学に来た北京の清華大学で中国語を勉強した。北京を思い出しながら、彼は「北京の夏はとても暑くて、都市も大きすぎます。清華大学に来た時に地図を買いました。地図では近そうな距離でも、歩くと意外に時間がかかりました。それに比べて、私の国なんか人口がわずか500万人ですよ」と語った。

現在、杜さんは四川大学で留学生活を大いに楽しんでいる。彼は毎朝、グラウンドでジョギングをし、午前はジャズドラムを習い、午後は本を読んだり勉強したりする。時には哲学部の教授たちを訪ねて、学習上の疑問点について共に話し合うこともある。「この大学には、優れた先生が大勢います。先生たちの指導は私の研究にとって大きな助けとなりました。何か問題があるときはいつでも、先生たちを訪ねて共に話し合っています」と、杜さんは語った。夜になると、留学生仲間や中国人の友人たちは、いつも彼を誘って飲みに出かけ、一緒に歌う。

四川大学がある成都市は四川省の省都で、のどかで快適な都市として知られている。中国各地から大勢の観光客が成都を訪れて、休暇を楽しむ。ここには、たくさんの茶館があり、杜さんもたまにこのような茶館へ行って、一杯10元のお茶を飲み、地元の人々と雑談を楽しみながら午後のひとときを過ごす。

杜陽さん(左から2人目)とルームメートが四川大学の体育館付近にある「英語コーナー」でみんなと語らっている

四川大学近くの望江亭公園も杜さんが大好きな場所だ。早朝、ここに来ると、大勢のお年寄りが体を鍛えている。青々と茂った竹林のところで、お年寄りたちは静かに太極拳をしている。杜さんはこのような静かな雰囲気が大好きで、時々ここに来て読書をする。

今年8月、杜さんは帰国して博士課程の学習を続ける予定だ。2年後に卒業したら、彼は中国文化を教える仕事に就きたいと思っている。

 

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