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留学生新時代(上)

 

政府奨学金が学費を保障

中国留学のための学費が足りない場合でも、心配する必要はない。中国政府は外国人留学生のために奨学金制度を設けているからだ。奨学金はコース別に学部生奨学金、修士奨学金、博士奨学金、中国語研修生奨学金、一般の研修生奨学金および高級研修生奨学金に分けられ、また項目別に長城奨学金、優秀生奨学金、中国語検定試験(HSK)成績優秀者奨学金、外国人中国語教師の短期研修プロジェクトそして中華文化の研究プロジェクト奨学金などに分けられている。

中国留学の希望者は、自国の留学生派遣機関や所在国の中国大使館に、あるいは直接留学生を受け入れている中国の大学に申請することができる。

重慶大学の第1回国際文化祭で演目を披露する留学生たち(写真提供・重慶大学)

重慶大学国際協力・交流局留学生科の高翔科長は、重慶大学の留学生事務を担当している。彼は毎年数百部もの留学申請書を受け取り、一次選考の通過者は百人ほどだ。2012年、重慶大学が設けた留学生の募集定員数は40人で、国家留学基金委員会が全額奨学金(政府奨学金)を提供する。学校の専門審査委員会は、これらの申請を審査し、最終的にすべての条件に合致する申請者のうちおよそ半分ぐらいの学生が奨学金を受け取ることができるという。

同時に、中国にある大学の多くが、外国の大学と提携して交流協定を結んでおり、毎年大勢の交換留学生を募集している。ウズベキスタンから留学している春暁さんは、重慶大学で中国語を勉強している。彼女の大学は重慶大学と友好大学協定を結んでいるので、毎年、定められた人数分の交換留学生枠が用意されており、学校側が中国留学に必要な全額奨学金を提供する。「重慶が大好きです。ピリ辛の四川料理もおいしいし、ここの新疆ラーメンも好きです。重慶は私の故郷より暖かく、雪も降りません。中国語を一生懸命に勉強し、将来は中国語の翻訳家か教師になりたいと思っています」と春暁さんは語った。

将来性が高い中国の卒業証書

現在、中国国内で外国人留学生の人数が増え続けているのはなぜか、理由はいくつか考えられるが、中国の経済発展と国際的地位の上昇という外的要因に加えて、中国の大学自体の指導力、国際化の水準が絶えず向上しているという内的要因もある。

ここ数年、中国の総合的な国力の向上と国際的地位の上昇は、世界中から広く注目されるようになった。とりわけ2008年の金融危機が世界を席巻した後、世界経済復興のリード役である中国の強大な力に、世界各国はいっそう敬服の念を抱くようになった。欧米諸国の学生は、中国での学習と生活の経験が、将来のキャリアアップにつながり、成功の基盤となることを期待している。

重慶大学のロシア人留学生 (手前)

さらに重要な点として、現在、国際的な企業や多国籍企業の中で、社員に中国での学習や生活経験を求める企業が徐々に増えている。

重慶大学の高翔科長の話によると、重慶大学で留学している外国人学生の多くは、中国の多国籍企業で就職することができる。例えば、中国の華為技術(ファーウエイ・テクノロジーズ)、中興通訊(ZTE)といった多国籍企業は世界のさまざまな国々で工場を構えているので、中国での留学経験を持つ外国人を募集し、彼らが帰国して母国にある工場で勤務することを期待している。もちろん、最終的に中国に残って就職する道を選んだ留学生たちもいる。

そして、自国の高い学費と比べれば、中国の学費が安いことも欧米留学生を引き付ける要素となっている。例えば英国では、一般の大学でも学費は1年あたり9000英ポンド(約112万円。1ポンド約124円で計算)もかかるが、中国では毎年の学費は2万~3万元(約26万~39万円。1元約13円で計算)ほどだ。

重慶大学での中国語の授業風景

価格面での優位性以外に、幅広い就職のチャンスも留学生が中国を選ぶ主な理由となっている。現在、世界的に有名な多国籍企業による中国への投資が日々増加している。彼らは、2カ国語を話すことができ、中国の国情をよく理解している人材を熱望している。「来年卒業したら、サムスン電子の中国本社で働きたいと思っています」と、北京大学光華管理学院で学んでいる韓国の光州から来た留学生李東俊さんは語った。彼からすれば、これからの就職戦線で、すでに成功の切り札を手に入れたのも同然かもしれない。しかし、もし韓国国内ならば、極普通の一大学生がサムスン電子に就職することは、まずあり得ない話だ。

ドイツにあるライプツィヒ大学孔子学院の中国エリア責任者のトーマスさんは、かつてアモイ(廈門)大学海外教育学院に2年間留学した。現在、ライプツィヒ大学孔子学院の常務取締役として、毎年中国とドイツの間を往復している。「中国での留学生活が本当に懐かしいです。2年間で中国のさまざまなところへ観光に行き、写真をたくさん撮りました。一部の写真はドイツのメディアに採用され、さらに個人で中国の写真展を行い、大勢のドイツの人々に中国への理解を深めてもらえました。現在、私は自分の仕事によって、中独両国間の交流をさらに深める点で貢献することができ、本当に嬉しいです」と語った。

 

人民中国インターネット版 2012年10月

 

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