第8次北極調査隊のメンバー96人が10日、83日間にわたる定例調査を終え、「雪竜」調査船で上海の中国極地調査基地の埠頭に帰着した。
調査隊は7月20日に基地を出発、7月31日にはベーリング海峡を経て北極海に入ったのち、8月2日から8日にかけて北極海の公海地域を航行、氷雪観測基地での短期作業を終え、16日には北極海中央航路を史上初めて通過した。その後、21日から23日にかけて、北ヨーロッパの海域で作業、30日から9月6日にかけて、北極海北西航路を初めて航行、9月11日から19日にかけて海底地形の測量調査を行い、23日にベーリング海峡を通過、北極海一周を完成し、25日に同海峡での最後の観測調査を終えたのちに帰国の途に就いた。なお、今回の調査航海での総航行距離は2万590カイリ、そのうち、結氷域の航行は1995キロに上った。
今回の調査では、調査隊は気象、大気の成分、海面水温、海水のPH値、海上に漂う廃棄物や海底の地形などについて調査を行った。