Ⅶ 新時代の中国共産党
初心を忘れないことこそが、たゆまぬ奮闘を可能にする。中国共産党は中華民族の千秋の偉業の志を立ててからちょうど百年、いま最盛期を迎えている。過去百年の「試験」に関しては、党は人民と歴史に優れた答案を出した。現在、党は中国人民を団結させ率いて二つ目の百周年の奮闘目標の達成という新たな「試験」の道を歩み出したところである。時代とは「試験」の出題者、党は回答者、人民は採点者である。われわれは今後も優れた答案を出し、新時代の新たな征途において新たな気風を示し、新たな成果を収めなければならない。
第19回党大会は二つ目の百周年の奮闘目標の達成について二段階に分けて推進するという戦略的配置を行った。つまり、2020年から2035年までに社会主義現代化を基本的に実現し、2035年から今世紀半ばまでにわが国を社会主義現代化強国に築き上げるというものである。その暁には、わが国は物質文明・政治文明・精神文明・社会文明・生態文明が全面的に向上し、国家統治体系・統治能力の現代化を実現し、総合国力も国際的影響力もトップレベルに達し、全人民の共同富裕が基本的に実現し、人民がより幸せで安心な生活を送っているであろう。そして中華民族はますますはつらつとして世界の諸民族の中にそびえ立っているであろう。
われわれは今日、過去のどの時期よりも中華民族の偉大な復興という目標の達成に近づいている。過去のどの時期よりもこの目標を達成する自信と能力がある。それと同時に、全党は次のように冷静に認識しておかなければならない。中華民族の偉大な復興は決して楽々とお祭り気分で実現できるものではなく、前進の道には依然としてさまざまな予測可能なリスク・試練や、予測できないリスク・試練が存在していること、わが国は今もなお、そしてこれからも長期にわたって社会主義の初級段階にあり、依然として世界最大の発展途上国であり、主な社会矛盾は人民の日増しに増大する素晴らしい生活への需要と発展の不均衡・不十分との矛盾である、などがそれである。全党は、中国共産党とは何であるか、どこへ向かうのかという根本的な問題を胸に刻み、歴史発展の大勢を把握し、理想・信念を固め、初心と使命を銘記し、終始謙虚で慎み深い態度をとり、驕らず焦らず、刻苦奮闘し、偉大な勝利の中から勇往邁進の力を喚起させ、回り道や挫折の中から歴史的教訓をくみ取り、いかなるリスクも恐れず、いかなる妨害にも惑わされず、根本的な問題に関して決して致命的な誤りを犯してはならず、「青山に咬定して放松せず(しっかりと根を張った竹のように決してぶれたり手を抜いたりせず)」の執念で既定目標の実現のために奮闘し、「百里を行く者は、九十を半ばとす」の覚悟で中華民族の偉大な復興をたゆまず推し進めていかなければならない。
全党はマルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観を堅持し、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を全面的に貫徹し、マルクス主義の立場・観点・方法で時代を観察し、時代を把握し、時代をリードし、共産党の執政法則、社会主義の建設法則、人類社会の発展法則に対する認識を不断に深化させなければならない。党の基本理論・基本路線・基本方針を堅持し、「四つの意識」を強め、「四つの自信」を固め、「二つの擁護」を徹底し、系統的なものの見方を堅持し、「五位一体」の総体的配置を統一的に推進し、「四つの全面」の戦略的配置を調和的に推進するとともに、新たな発展段階に立脚し、新たな発展理念を貫徹し、新たな発展の形を構築して、質の高い発展を推し進め、改革開放を全面的に深化させ、共同富裕を促進し、科学技術の自立自強を推進し、全過程の人民民主を発展させ、人民主体を保証し、全面的な法に基づく国家統治を堅持し、社会主義の核心的価値体系を堅持し、発展の中での民生の保障・改善を堅持し、人と自然の調和的共生を堅持し、発展と安全とを総合的に勘案して、国防・軍隊の現代化を加速し、バランスをとりながら人民を豊かに、国家を強く、中国を美しくしなければならない。
全党は永遠に人民大衆との血肉のつながりを保ち、人民の立場にしっかりと立って、人民の主体的地位を堅持し、人民の創造性を尊重し、人民を中心とする発展思想を貫き、社会の公平と正義を守り、発展の不均衡・不十分という問題と人民大衆の切迫した切実な問題の解決に努め、絶えず最も広範な人民の根本的利益をしっかりと実現し、擁護し、発展させ、全国各民族人民を団結させ率いてよりよい生活のために奮闘しなければならない。
全党は「憂患に生き、安楽に死す」ことを銘記し、常に憂患意識をもち平穏な時でも油断せず、新時代の党建設の新たな偉大なプロジェクトを引き続き推し進め、全面的な厳しい党内統治を堅持し、党風・廉潔政治建設と反腐敗闘争を揺るぐことなく推し進め、党の直面している長期的執政の試練や、改革開放の試練、市場経済の試練、外部環境の試練に果敢に立ち向かうとともに、気の緩みの危険や、能力不足の危険、大衆から遊離する危険、消極腐敗の危険に断固としてうち勝たなければならない。困難で危険なときこそいっそう邁進するという英雄的な気概を保ち、果敢に闘争し、よく闘争し、山があれば道を切り開き、川があれば橋を架け、いかなる困難や試練にもくじけず負けず、中国の特色ある社会主義事業という船が波を蹴立てて果敢に突き進むように後押ししなければならない。
党と人民の事業を発展させるには、中国の共産主義者が幾世代も奮闘を引き継いでいく必要があり、根本的大計ともいえる後継者の育成にしっかりと取り組まなければならない。習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想で人々を教育し、党の理想・信念で人々の結束を固め、社会主義の核心的価値観で人々を育成し、中華民族の偉大な復興という歴史的使命で人々を励ますことを堅持し、これにより時代の重責を全うする後継者を数多く育成する。「才徳兼備で党に忠誠を尽くし、清廉潔白を貫き、責任を果敢に担う」ことができる、高い資質をもつ専門化した幹部、とくに優秀な若手幹部を絶えず育成し抜擢する。広範な党員、幹部が自覚をもって習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想の確固たる信奉者と忠実な実践者となり、「空理・空論は国を誤り、着実な実践こそ国を興す」という道理を胸に刻み、人民の負托に応えるという祖国への深い感情を胸に抱き、崇高な思想的境地を追求し、責任を全うする優れた能力を強化するよう教育・指導しなければならない。各方面の先進的な人々、とくに優秀な青年を党内に受け入れるべきである。青年党員が永遠に党の旗印を掲げ、党の方向性に沿って、党の意志を貫き、革命の血脈を伝え、党の優れた伝統を発揚し、さらに闘争の中で挫折を経験し、視野を広げ、意志を鍛え、能力を磨くように教育、誘導しなければならない。愛国心と献身精神を備え、果敢に革新する優秀な人材を絶えず育成していくとともに、心から人材を大事にし、心を込めて人材を育成し、巧みに人材を登用して、各方面の優秀な人材を党と人民の偉大な奮闘に集め入れるべきである。
党中央は、次のように呼びかけた。全党・全軍・全国各民族人民は習近平同志を核心とする党中央を中心にいっそう緊密に団結し、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を全面的に貫徹し、偉大な建党精神を大いに発揚し、過去の苦しみと輝きを忘れずに、現在の使命と責任を果敢に担い、未来の偉大な夢に応え、歴史を鑑とし、未来を切り開き、刻苦奮闘し、勇往邁進し、二つ目の百周年の奮闘目標の実現、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に向けてたゆまず奮闘しなければならない。過去100年に偉大な勝利と栄光をかち取った中国共産党と中国人民は、必ずや新時代の新たな征途においてさらに偉大な勝利と栄光をかち取ることができると、われわれは確信している。