2018年夏季ダボス会議の見どころ

 

夏季ダボスフォーラムは、科学、技術、イノベーション分野で随一の世界的な盛会となって毎年多くの「大物」が参加しており、今年も同じ様子になりそうだ。中国国務院の李克強総理は、フォーラム開幕式に出席して挨拶を述べるとともに、エストニア、ラトビア、セルビア、サモアなどの国家首脳との会談や、工商業、金融業、シンクタンク、メディア関係者との対話交流を予定している。

フォーラムのために、42カ国地域から200名近くの政府要人が天津市に集まり、国家元首政府首脳4名、国家副元首、副総理、副首相、大臣38名も出席する。また、多くの企業創立者とCEOを含む商業界1500名余りのリーダー、文芸、学術、メディアの代表者が参加する。

毎年開かれる夏季ダボスフォーラムの組織委員会は、多くの分科会会場に細かいテーマを設定し、参加者が様々な側面から中国経済の関連議題について話し合う場を設けている。今年も例外ではなく、関連テーマは「『一帯一路』イノベーションの道建設」「中国のグリーンリーダーシップ」「中国の金融開放」「消費トレンドと中国経済」「中国の対外開放40年」「中国の対外投資」「中国の人工知能の未来創造」などとなっている。

中国国家発展改革委員会(発改委)国際協力司副司長の夏晴氏は夏季ダボスフォーラム記者会見で、「今回のフォーラムが第4次工業革命の最先端の視点と技術の流れを共有し、中国の新時代の発展、世界の福祉増進の大きな原動力になることを期待する」と話した。

世界経済フォーラム大中華圏首席代表のデビッドアイクマン氏は、「中国が40年間取り組んできた改革開放は、国民と世界に非常に多くのチャンスをつくった。これも、われわれが対話と議論を行い、協力とウインウインのソリューションを探しにここへ来る理由だ」と説明した。

フォーラムのテーマは「第4次工業革命におけるイノベーション型社会の構築」で、主な議題として、人工知能、IoT、ゲノム編集などの新興技術が駆動する第4次工業革命が、経済や社会、地政学に及ぼす影響を話し合う。

フォーラムが開催される天津梅江会展センターの内部には、科学技術元素の「コミュニティー」ができあがり、人工知能関連の各種分科会のほか、生活関連のロボット、新設備も各会場に設置された。

具体的な議題をみると、「製造業労働力の未来創造」「創造力の最先端」「柔軟に対処する社会」「デジタル貿易を迎える」「未来の材料発掘」などの分科会が、第4次工業革命が人類社会にもたらす新たな発展の原動力に目を向けている。

また、「ネットワークセキュリティの人工知能:敵か友か?」「第4次工業革命ブーム下の貧富格差」「プラットフォームエコノミクスの再考」「グローバル試練の現地解決」などの分科会テーマは、技術変革がもたらす可能性のある試練に注目している。試練に前向きに対処し、問題を解決すれば、技術が人類社会の発展に一層寄与することになる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018918

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