世界には中米のより良い「ベクトル合わせ」が必要

2017-11-06 14:50:28

 

米国のトランプ大統領が習近平国家主席の招待で8日から10日まで中国を公式訪問する。中国公式訪問は大統領就任後初めてだ。中米双方はトランプ大統領の訪中と中米首脳会談が重要な成果を得て中米関係に新たな力強い原動力を与えるよう、共に後押しに努力する。(文:王文・中国人民大学重陽金融研究院執行院長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

中国にとって米大統領の訪中はいつも、最重要のホームグラウンド外交だ。中米関係は両国の対外交流において特殊な重要性を持ち、双方は相手国首脳の訪問を非常に重視している。現在中国は中国の特色ある社会主義が新時代に入り、中国の特色ある大国外交を全面的に推し進めている。中国は自信と底力を強め、また、より悠然と米国と付き合い、互恵を進めている。

まず、中国の底力は中米関係の大局は安定に向かうとの基本的判断に由来する。すでに中米は各分野で成熟した二国間協力制度を構築し、経済・貿易関係を日に日に緊密化し、人的・文化交流を深め続けている。こうした制度的・構造的要素が、競争と協力の併存、全体的安定、曲折を経ながらも前進という中米関係の基本的特徴を決定づけており、転覆的変化が容易に生じることはあり得ない。そして公式訪問は両国の相互信頼を深める重要な契機だ。

次に、すでに中国は世界第2のエコノミーになっており、総合国力を高め続け、国際影響力を強め続け、国際問題で大国の責任感を示し、グローバル・ガバナンスに中国の知恵と案を貢献している。こうした成果によって中国は、平和的な心で、世界最大の強国である米国を含むどの国とも、相互尊重を基礎に相互尊重・公平・正義・協力・ウィンウィンの関係を発展させるにいたっている。

3に、近年発展を続ける中国の特色ある社会主義の路線・理論・制度・文化が、21世紀における科学的社会主義の強大な生命力と活力を煥発し、発展途上国の現代化実現の道を広げている。西側は自らを再考すると同時に、中国のガバナンスの成果にあこがれを抱き始めている。これは中国のソフトパワーの著しい高まりを意味している。トランプ大統領は以前、中国のガバナンス能力と発展の成果への敬服を何度も表明している。

自信と底力に基づき、中国はトランプ大統領の訪中に特別な期待を抱くとともに、より悠然として到着を迎えようとしている。両国首脳は中米関係と関心を共有する重大な国際・地域問題について踏み込んだ意見交換をする。

世界が中米の「ベクトル合わせ」を必要とする事も多くある。現在、世界は大発展・大変革・大調整の時期にあり、時代の基調はやはり平和と発展だ。世界は同時に、不安定性と不確定性が際立ち、世界経済の成長力が不足し、貧富の格差が日増しに深刻化し、地域の紛争問題が絶えず、テロリズム、サイバーセキュリティー、重大な感染症、気候変動など非伝統的安全保障上の脅威が蔓延し続け、人類は多くの共通の試練に直面している。

中米両国にとっても、全世界にとっても、今回の中米首脳会談は期待に値する。「非衝突・非対立、相互尊重、協力・ウィンウィン」の新型の大国関係の原則の下、中米は連携して両国民に幸福をもたらし、人類運命共同体の構築を後押しし、人類に素晴らしい未来を創造すると信じる。(編集NA

 

「人民網日本語版」2017113

 

 

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