北斗衛星認証試験が開始 衛星測位産業の規模3000億元に迫る

 

『経済参考報』が入手した情報によると、中国の北斗衛星測位システム商品検測認証連盟(以下、連盟)はこのほど、「北斗衛星測位システム商品認証試行推進会」を開き、チップ、端末、情報システム、運営サービスを含む北斗衛星測位システムとサービスの認証試験を開始した。

作業を指導する中国国家認証認可監督管理委員会と中国衛星導航定位応用管理センターによると、これは北斗衛星測位システムの認証体系の構築を促し、北斗衛星測位システムの質の向上、北斗衛星の業界管理の規範化、北斗衛星の産業化加速、産業の健全かつ持続可能な発展の確保につながる。

北斗衛星測位システムは中国が自主開発し、独自運営する全地球測位システムで、中国の重大な科学技術イノベーションの成果であるとともに、北斗衛星測位システムを中心とするハイテク産業も形成している。中国は年内に18基前後の「北斗3号」を打ち上げ、「一帯一路」沿線国地域に優先的にサービスを提供する計画。2020年末までに35基の衛星を含むグローバルシステムを形成し、世界のユーザーに測位やナビゲーションなどのサービスを提供する。また、「北斗3号」のネットワーキングは業界、大衆市場、特殊市場、およびスマートシティなどの新興分野の発展を促し、北斗衛星測位システムの産業化と規模化のきっかけも作るとみられる。

連盟の張益青秘書長によると、北斗衛星測位システムは通信、鉄道、測量製図などの分野において大きな育成普及余地があるが、中国に関連の認証制度、権威ある認証機関がなく、基準や商品開発体系が整っていない、業界の応用基準が遅れているなどの問題が目立つ。そのため、上述の作業を通して北斗観測認証体系を早急に構築し、北斗衛星測位システムおよび中国の衛星測位システム産業の全体的な発展と障害除去を進める必要がある。

北斗星通導航技術股フェン有限公司の周儒欣会長は、「北斗システムの建設速度は非常に速く、2020年までに世界をカバーする衛星測位システムを構築し、GPSの機能を完備し、GPSにないショートメッセージ機能も備えるという状況になる。これにより、北斗システムは強大な国際競争力を持つ。2017年に世界の衛星測位市場は1兆元規模に達し、中国の衛星測位産業の発展に巨大な空間をもたらした。北斗システムのコア技術の飛躍に伴い、商品体系が完備され、サービスが多様化し、中国の衛星測位産業の全体的な発展が見込める」と話した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018528

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850