
2018世界VR産業大会商品・応用展で、VR設備を使って航空宇宙の知識を学ぶ参観者(新華社記者撮影)
急発展する仮想現実(VR)産業にこのほど、新たな動きがあった。工業情報化部は『仮想現実産業発展の推進加速に関する指導意見』(以下、『意見』)を公布し、2025年までに中国のVR産業の実力を世界上位に引き上げ、VRのコア特許と標準を掌握すると提起した。
ハイクラスのブラックテクノロジーから日常生活の衣食住・交通にいたるまで、VR技術商品は各産業と融合し、工業生産、文化、健康、貿易などの分野で存在感を示している。世界の新ラウンド産業変革の牽引役として、VR産業の発展は中国の経済社会の各分野において質と効果の向上を後押しするとみられる。
2018年に中国で開かれた世界インターネット大会と世界VR産業大会で、VR産業の応用と展望が業界内から再び注目された。かつては影響を強く受け、資本の低調により冷え込んでいたが、技術の発展と有利な政策により再び春を迎えた。
VR技術は業種を超えて複数の分野の技術と融合し、次世代の共通性技術プラットフォームとインターネットの入り口になっている。VR産業の飛躍には技術の融合が深く関係している。アリババの馬雲会長は、「VRは以前は新鮮で面白いものに過ぎなかったが、人工知能(AI)やビッグデータと組み合わせることで、玩具を実際問題を解決するコア技術に変えた」と話した。
近く商用化される5GはVR体験に強力な技術サポートを提供した。業界関係者は、5Gの特性とVRが合わさり、各業界の発展により大きな想像余地を与え、5Gの超高速転送速度と端末機器から端末機器までのタイムラグの特性はVR技術の要求を満たすとしている。また、VRを普及させるには多様な応用シーンとリアルタイムのアクセスが必要で、これにも高性能の5Gネットワークが必要となる。
AIとVRが融合し、VRは生存余地を拡張させた。米国の研究者は、AIとVRの技術融合は医学や教育などの多くの分野で日常生活と企業運営方式を再構築すると予想する。
工業情報化部の統計によると、2017年、中国VR産業の市場規模は前年比164%増の160億元に達し、コア技術商品の開発において複数の飛躍を遂げた。2020年に市場規模は900億元を超え、年間成長率は125.3%に達する見通し。
『意見』はVR産業の発展の日程も記載。2020年「短期目標」について、『意見』はVR産業のチェーンを完備し、経済社会の重要分野への応用を深化させ、技術・商品・サービス・応用の共同推進の発展構造を初歩的に形成するとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年1月13日