中国、外資系企業の投資が一層自由化

2017-12-21 11:07:02

 

今年、中国はハイレベルの貿易や投資の自由化、円滑化を促進する一連の政策を打ち出し、外資系投資企業の投資を効果的に導いた。今年1-11月期、中国全国で外資系投資企業が前年同期比26.5%増の3815社設立された。実際に使用された外資の総額は前年同期比9.8%増の80362千万元(約136615億円)だった。11月だけを見ると、中国全国で外資系投資企業が前年同期比161.5%増の4641社設立された。実際に使用された外資の総額は前年同期比90.7%増の12492千万元(約21233億円)だった。中国の開放の扉は閉じられることなく、さらに大きく開かれるようになっている。

最近、世界のクロスボーダー投資や産業のモデル転換の動向に変化が生じ、各国は資金の呼び込みを一層重視するようになっている。

中国商務部(省)外資司の責任者によると、1月の「対外開放を拡大し外資を積極的に利用するための対策に関する通知」は、外資系企業のハイエンド、スマート製造産業などへの投資を奨励する、鉄道交通設備製造などの分野の外資参入制限を廃止する、集約された土地を利用している奨励系外資工業プロジェクトに優先的に土地を提供するなどの対策20項目を示した。2月に発表された改訂版「中西部地区外資系企業投資優勢産業リスト」は、外資系企業の投資を奨励する新しい条目を139項目示した。6月に発表された改訂版「自由貿易試験区外資系企業投資参入特別管理対策(ネガティブリスト)」と「外資系企業投資産業指導目録」は、制限となっていた対策がそれぞれ27項目、30項目減り、外資系企業の投資参入範囲が一層拡大した。

これらの対策により、外国人投資者の投資意欲が向上した。今年1-11月期、各業界へ投資される外資は継続して増加している。例えば、製造業の実際に使用した外資の総額は前年同期比0.2%増の20776千万元(約35319億円)で、外資総額に占める割合は25.9%だった。サービス業の実際に使用した外資の総額は前年同期比13.5%増の58275千万元(約99899億円)で、外資総額に占める割合は72.5%に達した。中部地区に投資される外資も増加しており、実際に使用された外資の総額は前年同期比29%増の5209000万元(約8855億円)だった。

その他、商務部は、「インターネット+政務サービス」や投資の円滑化対策を積極的に模索しており、インターネットを通してネガティブリスト以外の外資系投資企業の設立、変更の届出を行っている。

これまで、外国人投資者が中国で企業を立ち上げる場合、平均20営業日必要だった。しかし、現在では、オンラインで情報を記入するだけで、システムが自動で届出・権限を識別してくれるようになった。そのため、外国人投資者は世界のどの場所にいても、インターネットを通して中国外資系企業投資総合管理システムに24時間ログインすることができる。そして、スタッフが審査を行った後、3営業日内にショートメッセージが送信され、ネットを通して届出を済ませることができる。

多くの外国人投資者は、「ケースバイケースの審査制度と比べると、ネガティブリスト管理スタイルは、外資系投資企業の設立と変更の手続きが簡素化され、必要な時間も短縮された」と歓迎している。現在、外資系投資企業の設立、変更の手続きの96%以上を、届出を通して済ませることができる。商務、税関、質量検査、工商、為替などの当局は、連携システム、情報共有を実現し、外資系企業の手続きのために、あちこちを行ったり来たりする必要がないようにしている。

商務部外資司の責任者は、「今後も、各業務が秩序だって行われるよう引き続き力を注いでいく。まず、市場の参入制限を大幅に減らし、製造業の開放を深化させ、生産性サービス業の開放を加速させる。次に、改革を一層強化し、『投資前の国民待遇』、『ネガティブリスト管理』の制度を全面的に実施する。また、地域の開放構造を最適化し、中西部地区の外資呼び込み規模とクオリティを向上させる。最後に、自由貿易試験区の改革自主権と先行試行実施権を最大限賦与し、地域が積極的な試行・参入、自主的な改革を行うよう地域に奨励し、より多くの制度革新の成果を上げる」としている。(編集KN

 

「人民網日本語版」20171220

 

 

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