新時代は質の高い発展を求める

 

中共中央政治局は8日の会議で、2018年の経済政策を分析・研究した。会議は「質の高い発展の推進は現在及び今後一定期間の発展構想の決定、経済政策の策定、マクロコントロールの実施における根本的要請である」と強調した。(文:石建勲・同済大学財経研究所所長、上海中国の特色ある社会主義理論体系研究センター研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

「根本的要請」との位置付けによって、「質の高い発展」の重みが明らかになった。では、「質の高い発展」がこれほど重要なのはなぜか?

1に、質の高い発展の実現は、中国社会の主要矛盾の変化に適応するうえでの必然的要請だ。数10年間の発展を経て、中国の特色ある社会主義は新時代に入った。中国社会の主要矛盾は、日増しに高まる国民の素晴らしい生活へのニーズと不均衡で不十分な発展との間の矛盾へとすでに転化した。これは経済・政治・文化・社会・環境面で日増しに高まる国民のニーズを満たすべく尽力し、保育・教育・所得・医療・年金・住居・福祉面で新たな進展を遂げ続け、人の全面的発展と社会の全面的進歩をより良く後押しすることを発展に求めている。質の高い発展の実現とは、人民中心の発展思想を具体的に実行化し、民衆にとって最も関心が高く、最も直接的・現実的な利益の問題のしっかりとした解決から着手し、民衆の生活に便宜を図り、心配を解消し、民衆の獲得感と幸福感を高め続けることだ。

2に、質の高い発展の実現は、不均衡で不十分な発展の打開における重点だ。「不均衡で不十分な発展」は主に供給の相対的不足と供給の構造的不均衡に現れている。これは、供給側構造改革を主軸に、供給構造を改善し、供給の質を高め、無効供給を減らし、有効供給を拡大し、需要構造に対する供給構造の適応性を高め、質の高い発展の実現に努力することを求めている。質の高い発展は、先端製品と良質のサービスをより多く提供することを意味する。単位GDP当たりエネルギー消費量の削減、汚染の減少、環境の質の向上、住民の生活の質と健康水準の向上を意味する。より均衡的・協調的な発展、地域間・分野間・社会層間・都市と農村間の発展格差のたゆまぬ縮小または解消を意味する。

3に、質の高い発展の実現は、社会主義現代化国家の全面的建設における必然的要請だ。中国が奮闘目標「2つの百年」を達成して、社会主義現代化強国を全面的に完成するには、質の高い発展を基礎として、新発展理念によって新発展を先導し、経済発展の質の変革、効率の変革、原動力の変革を推し進めなければならない。質の高い発展を実現して初めて、経済的に豊かで、政治が民主的で、文化的に繁栄し、社会が公平で、環境の良好な発展環境を形成することができ、今世紀中頃に富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国を完成することができる。

中国の質の高い発展は、世界の質の高い発展の推進にとって新たな原動力となる。中国の発展と世界の発展は互いにチャンスとなり、互いに条件となり、互いに促進し合う。質の高い発展の実現には、自国の経済・政治・文化・社会・環境など各面の均衡ある発展をうまく調整するとともに、積極的に経済グローバル化時代の潮流をリードし、質の高い発展の内外連動を促進して、中国と世界がさらに十分な発展のチャンスを勝ち取るようにし、世界経済の発展の質を高め続ける必要がある。(編集NA

 

「人民網日本語版」20171220

 

 

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