衆議院議員伊佐進一 中華人民共和国建国70周年について

 

中華人民共和国建国70周年の佳節を迎えられたこと、心よりお喜び申し上げます。

この70年の発展の歴史は、我が国の侵略行為による荒廃からの復興に始まりました。そしてついには、世界第二位の経済大国へ、そして様々な分野での責任ある大国となったことは、中国人民の努力の勝利だと思います。今後、その立場にふさわしく、世界に模範を示しゆく大国の道を歩まれることを期待しております。

 来年の桜の咲くころに、習近平国家主席を我が国にお迎えすべく、準備が進められております。日中二国間関係においては、その基礎となるべき重要な4つの文書があります。一番直近のものは、私が北京の日本大使館勤務をしていた2008年にとりまとめられた「戦略的互恵関係」の文書でした。あれから10余年。当時とは世界の状況も、また日中双方の立ち位置にも変化があり、もっと現状を反映した日中関係を新たに定義する文書があっても良いのではないかと思っております。

 「戦略的互恵」という概念の中に、「お互いに得をするから、いろいろ課題はあるけど協力しましょう」というニュアンスが含まれていることは否定できません。しかし、日中両国ともに責任ある立場として世界をリードする今、「両国の得」だけに協力を規定してしまうべきではありません。日中双方には、地域の平和と安定、第三世界の発展と繁栄のために力を尽くしていく使命があると感じております。そしてその世界への貢献という大きな目的のために、日中両国が手を携えて協力を進めていく。こういう新しい日中関係を定義し、日中が相互理解、国際協力を進めていくことを切に願っております。

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