安倍首相の訪中をどう読み解くか

 

 外交部(外務省)の陸慷報道官は12日、日本の安倍晋三首相が李克強総理の招待で10月25日から27日まで中国を公式訪問すると発表した。日本の首相の公式訪中は7年ぶりだ。

■中日関係改善はすでに「自然な成り行き」 

  中国国際問題研究院常務副院長の阮宗沢氏は「中日関係改善はすでに『自然な成り行き』であり、中日両国の友好互恵関係の強化は『人心の向かうところ』だ。中日関係が正常な軌道に戻ることは両国民にとってプラスだ」と指摘。

 「中日は歴史的に友好協力がメインストリームだった。このところいくつか溝を抱えてきたが、現在双方はこうした溝を建設的に管理・コントロールして、中日関係が溝に翻弄されることのないようにする必要性があるとの認識を共有している。したがって、こうした状況の中、双方が互恵友好協力を推進することは時代のニーズにも適応していると私は思う」と述べた。

中国社会科学院日本研究所元所長の高洪氏は「今年5月に李克強総理の訪日が成功した。今回の安倍首相による『答礼訪問』は国内外の要因によって促進された」と指摘。「第1に、中国の成功発展によって、日本は対中政策を転換せざるを得なくなった。われわれは国際社会の中心に一歩一歩近づくにしたがい、中日関係を積極的にリードし、さらにはコントロールする力を強めた。第2に、日本自身の発展から見て、彼らも中国との対抗に何らメリットがないことを認識している。逆に中国と共に歩み、中国の発展を利用すれば、自らの発展に新たな良いチャンスがもたらされる。第3に、国際構造の変化だ。現在国際情勢は揺れ動き、不確定性が多いため、両国はグローバルな範囲の大国間の駆引きにおいて、新たな対話と意思疎通を必要としている」と説明した。

■安倍訪中は中日関係改善の「新たな道しるべ」 

  高氏は「陸報道官が記者会見で『第三国市場』に2度言及したのも、『一帯一路』イニシアティブへの日本側の積極的な参加、他の国や地域での投資・開発協力の実施を希望してのものだ。政治的相互信頼をバックグラウンドに、双方が各自の強みで相互補完し、力を合わせて第三国で開発を行うことは、第三国投資の成功に寄与し、中日双方のロスも減少する。これは両国関係が二国間の範疇を超えて、より広大な利益において協力し、協力の空間を探し求める新たな戦略的ステップだ」と指摘。

  「今回の安倍訪中は両国関係改善の『道しるべ』と見なすことができる」「両国関係としては、政府間の上層部交流全体が実はそれ自体1つの成果だ。したがってわれわれも、これを中日関係改善の新たな道しるべと見なすことができる。もちろんわれわれは、両国関係が長期安定的に発展することも期待している」と述べた。(編集NA)

 

「人民網日本語版」2018年10月23日

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