新たなチャンスを逃さずに

 

 

「合肥に赴任して来たばかりの頃、ただ大きいだけの町だと思っていました」と井上総経理は振り返る。「しかしここ数年、合肥は規模の大きさから実力の高さの追求へと転換し、より洗練された町になったと思います」

経済社会の発展だけでなく、同省の自然環境も改善され続けている。「空気がずいぶん良くなりました。今では星空もきれいですよ」と吉田社長は評価する。

対外開放をさらに拡大した同省は、より「住みやすく」なり、安徽自貿区の発展も現地で事業を展開している日系企業により多くのメリットをもたらしている。関係者によると、同自貿区は現在、日系企業を含む多くの企業の期待に応えようと、意欲的な人材導入と職員募集政策の策定に取り組んでいるという。

また、同省は地理的優位性を生かし、広域物流センターを構築しようとしている。蕪湖自貿エリアは、川と海の水運をつなぐ国際物流ターミナルとして位置付けられる。これについて、鬼怒川橡塑社の山中総経理は、今後、物流拠点による輸送面の優位性を活用し、自社の製品をより広めたいと考えているという。

「これまで、海外資本の投資は主に沿海地域に集中していましたが、今後は長江流域により集中すると信じています」と山中総経理。「安徽自貿区の発展が地域全体の産業チェーンと人材の充実をけん引していくことを期待しています」

恩斯克社は近い将来、自社をグループ内で最大級の単列深溝ボールベアリングの生産拠点とすることを計画している。

「自貿区の完成とよりレベルの高い開放によって生まれるチャンスは絶対に逃しません」と淀川盛餘社の田中董事長も意気込んでいる。

 

人民中国インターネット版 20213

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