一時は絶滅したと考えられた植物「Pedicularis humilis」が雲南省の山で美しい花

 

 

 

 

 

科学研究チームが雲南省の高黎貢山国家公園で、生態系に関する野外科学研究を実施していた際、一度は「絶滅した」と見られていた植物Pedicularis humilisの個体数が2015年の約300株から約1000株にまで増えていることを確認した。人民網が報じた。

Pedicularis humilisは、標高30003200メートルの高山草地やトウヤマツツジが茂るエリアに生育する中国固有種で、雲南省でも非常に珍しい野生植物。1913年、英エジンバラ王立植物園の職員が、雲南省西部で初めてタイプ標本を採取し、同植物園の標本館で展示した。その後、Pedicularis humilisが野外で採集されたことは一度もなかったため、植物学界の専門家たちは、絶滅したと考えていた。

20158月、中国の科学研究員が、高黎貢山の南側の標高約3000メートルの尾根の低い所でPedicularis humilisを発見した。当時、約100平方メートルという極めて狭い範囲に、わずか約300株が生育するだけだった。それから6年の保護を経て、その数は約300株から1000株にまで回復し、高黎貢山保山エリアの高山草地で美しい花を咲かせるようになっている。

高黎貢山国家級自然保護区保山管理保護局の隆陽分局の李家華副局長は、「現在、高黎貢山は雨季で、Pedicularis humilisの調査やモニタリングを行うのは非常に難しい。地面に茂るPedicularis humilisが小さな花を咲かせ、風に吹かれ、雨に濡れる様子を見た時、気分がとても高揚し、喜びを感じた」と話した。

「人民網日本語版」より

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