「ボアオの知恵」、アジアと世界に提供へ

 

間もなく開幕する博鰲(ボアオ)アジアフォーラム2018年年次総会の開幕式で、習近平国家主席は重要な基調講演を行う予定だ。世界経済が低迷し、貿易保護主義が台頭するなか、今回の年次総会は「開放革新のアジア、繁栄発展の世界」をテーマとし、各界から高い関心が寄せられている。海外の専門家はいずれも、ボアオアジアフォーラムで「ボアオの知恵」に耳を傾け、「ボアオのパワー」を感じたいと期待している。

ボアオジアフォーラムの設立から17年、その規模と影響力は拡大を続け、各方面の合意形成、地域協力の深化、共同的発展の促進、アジアと世界の問題解決で独自の役割を果たした。フォーラムはすでに中国と世界をつなぐ重要な架け橋となり、アジアの特色と世界の影響を兼ね備えた国際交流プラットフォームとなった。

「このフォーラムはダボスフォーラムに匹敵する」。タイマヒドン大学中国研究センターの釈元徳主任は、「ボアオアジアフォーラムは中国、ひいてはアジアで最高レベルの経済フォーラムの1つで、各国の交流協力深化の重要なプラットフォームだ。フォーラムを通じて、参加国の首脳と経済界代表は交流を深め、経済のグローバル化促進に向けたコンセンサスを形成、経済協力を一段と深め、アジア市場の開放を推進、世界経済の包摂的成長を目指す。

仏エコノミストの倪金城氏は、「世界経済が低迷し、貿易保護主義が台頭するなか、アジアと世界はよりしっかりした仕組みで経済のグローバル化と貿易自由化の成果を守る必要があるが、ボアオアジアフォーラムはその1つだ」と指摘した。今回の年次総会は「改革、開放、イノベーション」などの議題に注目しているが、これらは世界各国の経済発展への突破口であり力点でもある。フランスもイノベーションを強力に推進し、新たな経済成長分野を掘り起こそうとしている。そして、「今年の年次総会がアジアひいては世界経済の発展に新たな構想と対策を提供できることを望む」としている。

「ボアオアジアフォーラムは、アジア各国の経済交流推進、アジアと世界の経済連携と対話の強化に良質なプラットフォームを提供したほか、共同的発展の促進、アジアと世界の問題解決で独自の役割を果たした」。ベルギールーヴェン大学の経済学教授であるロゲティス氏は、「経済のグローバル化が逆風に晒され、貿易保護主義が台頭するなか、ボアオアジアフォーラムが体現する開放とイノベーションは、一段と現実的な意義を持つ」との見方を示した。

「世界経済が低迷し、貿易保護主義が台頭するなか、人々は習近平国家主席の基調講演に耳を傾け、中国が経済のグローバル化をどのようにリードし、『一帯一路』建設をどのように推進していくのか理解したいと切望している」。カザフスタン首任総統基金会世界経済政治研究所の専門家であるアントンブガレンコ氏の見方は多くの外国人専門家の意見を代表している。

慶応大学経済学部の大西広教授は、「第2次大戦と貿易保護主義は大きな関係がある。戦後、自由貿易が提唱されたのは、歴史の悲劇を二度と繰り返さないためだ」とし、「習主席が自由貿易の重要性と貿易保護主義の弊害について解説し、世界経済の発展に向け指針を示すことに期待している」と語った。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」201847

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