青華海で越冬、遠来の客

 湖面を渡る暖かな風とともに、一群の鳥が水面をかすめる。保山市隆陽区の東にある青華海(昔は広い面積の湖を「海」と呼んでいた)は、のどかな春の気分にあふれている。とは言え、12月の保山ならば吸い込む冷気で初冬と感じるだろう。 

 雲南省の省都昆明は、四季を通じて春のような温暖な気候から、「春城(春の町)」と呼ばれる。保山はさらに「春城の中の春城」と呼ばれるほど温暖だ。毎年11月末から12月初めにかけ、数万羽の遠来の「客人」が春の気配を求めて飛来。青華海は渡り鳥たちが越冬する楽園へと装いを変える。
 
 「こうした美しい光景が見られるようになったのは、ここ数年のことですよ」。こう話すのは、奥さんと共に遊歩道を散策していた劉さん(78)。1960~70年代、湖の周囲は田畑として干拓造成された。このため、青華海の湖水はわずかな湿地を残し、危うく干上がりかけた。こうした状況に生態系の保護を重視した保山市は、「山と水のあふれる田園都市」を目標に掲げ、青華海を国立の湿地公園へと整備した。「今では湖も大きく広がりきれいになりました。湖畔には風格ある『永子棋院』も建てられ、市民はここを散歩するのが楽しみです」。劉さんの言葉には満面誇りがあふれていた。

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