西蔵自治区概況

地理

チベット自治区は中華人民共和国の西南部に位置し、北緯2650分~3653分、東経7825分~9906分の間にある。面積は122万平方キロメートル余り、中国の陸地総面積の約8分の1を占め、中国の各省・自治区のなかで、新彊ウイグル自治区に次いで広く、イギリス、フランス、ドイツ、オランダ、ルクセンブルクの5カ国の面積の総和に相当する。北は新彊ウイグル自治区、青海省に接し、東と東南は雲南省、四川省に接し、南部と西部は、ミャンマー、インド、ブータン、ネパールの国々とカシミール地区に隣接し、国境線は3842キロメートルに及ぶ。

 

行政区画

チベット自治区は、中国の5つの少数民族自治区チベット自治区、新疆ウイグル自治区、広西チワン自治区、寧夏回族自治区、内蒙古自治区の一つであり、そのもとに1地区級市(ラサ市)および6地区(ナクチュ地区、チャムド地区、ニンティ地区、ロカ地区、シガズェ地区、ガリ地区)を管轄する。ラサ市はそのもとに、1城関区、1県級市(シガチェ市)と71県を管轄する。

チベット自治区の区都はラサ市で、次いで大きな都市は、シガズェである。

 

 

地形と地貌

青蔵高原は世界でもっとも遅く隆起した、面積最大、海抜最高の高原であり、“世界の屋根”と呼ばれる。また南極、北極以外の地球の「第三極」ともみなされている。チベット高原は青蔵高原の主要な部分である。青蔵高原の地勢は、西北から東南にかけて傾斜し、地形は複雑多様で、景観は千差万別、高く曲がりくねって続く山脈、深く険しい渓谷と氷河、ゴビ(砂礫を含むステップ)など多くの種類の地形があり、大きく分けて、ヒマラヤ高山区、チベット南部の谷、チベット北部の高原地帯とチベット東部の高山渓谷地区に分かれる。

 

自然資源

 

チベットの土地資源は豊かであり、総面積122万平方キロメートルのうち、牧草地は65万ヘクタールであり、耕作地のほとんどは、チベット南部の河谷および、河谷の盆地にあり、東部および、東南部にも少し分布している。耕地総面積は36万ヘクタールである。チベットの土地資源の最大の特色は、未だ利用されていない土地が多いことであり、それは土地面積の3071%を占め、大きな潜在力を秘めている。チベットの天然草地面積は、内蒙古自治区と新彊ウイグル自治区より広く全国一であり、中国の主要な牧畜区の一つである。

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