王朝陽=文 王焱=写真

昨年開かれた第14回「東京―北京フォーラム」が、中日両国の人々に対して行った「中日共同世論調査」の結果、両国の人々の相手国に対する好感度はどちらも高くなかったが、一方で、それぞれ7割以上の回答者が、両国関係が非常に重要であるという認識を示した。
中国人民政治協商会議全国委員会(全国政協)委員、中国社会科学院日本研究所研究員の高洪氏は、この矛盾が生まれた原因を次のように分析する。「これは感情と理性の矛盾です。感情面では互いに相手への不満があるのですが、自国の発展環境を理性的に判断すると、中日は隣国であり、世界第2位と第3位の経済大国であり、どちらも属くしている東アジアの安全保障情勢がまだ非常に複雑であることに気付きます。このような状況において、両国は協力をしてこそ、それぞれの利益に合致するのです」
理性的な判断から出た結果と比べて、心から発する友好的な感情こそが両国関係の発展の基礎だ。民意をどのように改善するかについて、高委員は自身の考えをこう述べた。「まず、正確で客観的な情報を与えてから、両国の人々に、包摂的で開放的な心で相手を見るように薦めるのです。国民感情を悪化させる原因の中には、政治的な要素が確実に存在し、文化的な差異という問題もあります。両国の人々が交流する際は、文化の多様性をより尊重し、互いに相手をより理解すべきです」
人民中国インターネット版 2019年3月5日