宮本雄二 元駐中国大使

 

日中平和友好条約は、日中の間に「恒久的な平和友好関係」を発展させ、「すべての紛争を平和的手段で解決」することを約束している(第1条)。そして日中間の「経済関係および文化関係の一層の発展」と「両国民の交流の促進」に努めることを約束している。

これが日中戦争を直接戦った世代の、われわれへの遺言であり指示である。この世代の指導者の、われわれに対する遺訓は、2度の世界大戦を経験した世代が残した現在の国際システムとそれを支える理念は断固として守らなければならない、というものであることにいささかの疑念もない。

日中平和友好条約締結40周年のこの機会に、日中両国は世界の平和と発展のための共創と協働を開始すべきである。世界の平和と発展のために共に何をすべきかについての議論を深め、現行の世界システムをさらにより良いものとするための建設的な具体的提案を行うべきである。(宮本雄二 元駐中国大使)

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850