感染症対策で中国とアフリカの懸け橋に

 

中南大学湘雅病院の胡成平教授と彼女の同僚たちは、ジンバブエと赤道ギニアでの新型コロナウイルス感染症対策の支援活動を終え、帰国便に乗った。5月20日から帰国の日まで、中国(湖南)感染症対策医療専門家グループのメンバーたちは一日もまともに休まなかったが、みな意気込みにあふれ、アフリカの感染症予防・抑制活動により尽力しようとしていた。この支援体験を振り返って、胡さんは感慨深げにこう語った。

「ジンバブエに着いた後、知らない土地に来た感じがあまりしませんでした。ここの多くの医療機関が中国の援助を受けて建設されたもので、中国式の建築に親しみを感じました。交流会が始まる前にみんなで国歌を歌いました。初めて異国で国歌を歌って、胸がいっぱいになりました。高らかに響き渡る歌声は中国とジンバブエ両国が手を携えて感染症と闘う決意を表していました。さらに、私たちが心を一つにしてウイルスに打ち勝ち、自由に呼吸できる明日を迎えるという意味も込められていました」

支援期間中、胡さんと同僚は3600キロも駆け回り、72の機関と団体を訪れた。治療を行うと同時に、現地の医療従事者や防疫従事者に研修を行った。「私たちがやるべきなのは、治療だけではありません。『人に授けるに魚を以ってするは、漁を以ってするに如かず』というように、彼らに防疫に関する知識と経験を伝える必要があります」。しかし、言語の違いが交流の障害となった。専門家グループのメンバーたちは英語がある程度できるが、英語で講義をするのはやはり難しかった。「困難はありましたが、克服できました。みんな休み時間を利用して講義内容を何度も暗唱し、午前5時まで寝なかった人も多くいました。しかし、文句を言う人は一人もいませんでした」。胡さんと同僚は、オンラインとオフラインで現地の医療従事者や人々と交流し、延べ360万人が彼らの話に耳を傾けた。

支援期間中、専門家グループは中国の感染症対策と、ジンバブエと赤道ギニアの感染状況とを結び付け、1万2000字の『国の新型コロナウイルス感染症対策に関する提案書』を編さんし、両国の衛生当局に贈った。「赤道ギニア保健省のオンド副大臣は提案書を受け取った際、『赤道ギニアには今、感染症の暗雲が立ち込め、国民は進む方向を指し示す光を必要としており、中国専門家グループはその希望の光で、提案書が私たちを勝利に導く』と話してくれました」と胡さんは振り返る。

世界的な感染症との闘いの「戦場」において、中国の医療従事者は感染症に立ち向かう「逆走者」と参加者であるだけでなく、人類衛生健康共同体を構築するための実践者とその擁護者でもある。今回の支援について、胡さんは「私たちが施した治療で回復した患者の笑顔を見て、彼らの中国語の『ありがとう』という言葉を聞いて、誇りと幸せを感じました。来世があるなら、また医者になりたいです」と感想を述べた。

人民中国インターネット版 2020年4月24日

 

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