中国人と日本人
 

 私の住んでいる石垣島には、たくさんの外国人観光客が訪れます。その中でも特に中国人観光客が多いです。

 シーズン中は観光地で外国語しか聞こえなくなるぐらい石垣島は観光業で成り立っています。そのお陰でここ数年の石垣島は急激に発展しました。石垣島にはなかった全国チェーン店も少しずつ進出していて、地元民にとっても観光客にとっても嬉しいことが多いです。

 石垣島に来る中国人観光客が増える一方で、一つ問題があります。それは、お互いの国の習慣の違いです。ニュースで日本国内の観光地で、中国人観光客の習慣が問題になっている、というのを見ました。そのニュースでは、売り物の蟹を素手で触って写真を撮ったり、中には足が折れてしまって売り物にならない物もあり売り手がとても困っている、というものでした。確かに、日本では絶対にありえない行為だし、「触らないでください」と書いてある張り紙がなくても触る人はいないと思います。インタビューされた観光客は、「鮮度は素手で触らないとわからない。」という答えで、彼らにとってそれは習慣であり、悪気があるわけではないのでどうしてもお互いで理解するのが難しい問題なのです。バラエティー番組ではよく海外と日本の生活の違いを比べて、「ええー!」とか「嘘でしょ!?」なんて言う声もたくさん上がりますが、それは国民性やその国の習慣や特色なのです。日本だって海外側から見たら、理解できない部分も多くあると思います。

 ですが、旅行するとなると話は別です。私は中国から来る観光客が嫌いというわけではないけど、観光地に住む一人の住民としてもう少し控えられるところはあるのではないか、と思います。実際に石垣島では中国人観光客がお店の中で広がって歩いたり、大声で話したりするなど、本人の意識で変えられる部分もあります。観光地側も、中国人の習慣を理解して対策をする必要があります。例えば、中国ではトイレットペーパーをトイレに流せないので、日本に来た時にも流さないままでごみ箱に捨てることがあります。それに対して、ある店はトイレに張り紙を張って説明する対策をとっています。

 このように、習慣の違いは工夫をして対策をすると観光客側も地元民も気持ちよく過ごすことができるのではないかと思います。

 中国にとって良いイメージがない人は多いと思います。その理由の多くが観光客としてきている中国人を見て悪いイメージになったのではないかと思います。私も中国に行ったことはないけど、あまりいいイメージはありませんでした。でも実際にはニュースで中国のIT技術の素晴らしさや、生活が豊かなところ、また、みんなが中国の国民性に当てはまるわけではないです。

 観光客に望むことは、自分たちからしたら旅先かもしれないけど、そこで生活している人がいることを忘れないでほしいです。

 観光客を受け入れる側として、特に中国人に対して中国語表記のメニューや看板が少ないと感じたりすることもあるので、私たちも魅力を感じてもらうためにもっと中国人の習慣や文化を知る必要があると感じました。

 また、それを知るのが一部の人だけでは意味がないので、もっとたくさんの人に中国についての特徴や文化や習慣を知るために国際交流をする機会が増えたらいいな、と思いました。

 まだ中国に行ったことがないので、知らないことが多いけど、日本人が中国に対してたくさんいいイメージを持てる日が来たらうれしいです。

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