「中国に対して他の国だからと見えない壁を作るのではなく、優しさと敬う気持ちを持って見つめる」

日暮美音

今回、北京、成都の一週間の研修旅行に参加させて頂けたことは、何にも代え難い、一生の思い出となりました。実体験ほど良い情報源は他になく、この身で、中国の様々な問題意識に触れられたことを嬉しく思います。また、生活をし、現地の空気に触れることでさまざまな感情を覚えました。自分の語彙の少なさに対する焦燥感、中国語で現地の人とコミュニケーションがとれる喜び、悠久や伝統が感じられる様々な文化への畏敬、どれも忘れずに、これからの自分の成長の糧にしたいです。

一番最後、空港で、ずっと引率して下さっていた賈さんから頂いたお話には、胸を打たれてしまい、時間がたった今も、その意味をずっと考えています。「今回訪中したメンバーは、育った場所も、暮らしている環境も全然違う。バラバラな私たちだけれど、共通点が二つある。一つは、中国に対して、前向きに交流したいと考えていること。二つめは、中国に対して優しい気持ちを持っていること。」「優しい気持ちを持つと、その分中国からも優しさが返ってくると思う。」とおっしゃって、微笑まれていたのが印象的でした。

今、日中の架け橋になるべき私たちが、忘れてはならないことは何か。答えは人により違うと思いますが、わたしは、優しさこそが、答えだと思っています。中国に対して他の国だからと見えない壁を作るのではなく、優しさと敬う気持ちを持って見つめること。それこそが良い関係を築く上でのどっしりとした地盤になると思います。

中国を訪れるたび、中国はいつも様々な形で、私を大きな大きな愛で包んでくれます。その愛に何度助けられたことか。同じ分愛を返せるように、これからも熱心に学び、知識を身につけたいです。

  この場をお借りして、この訪中旅行に携わって下さった日本科学協会、人民中国雑誌社、スタッフの方にお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。また、一週間行動を共にしてくれた、訪中メンバーの皆さんにも、お礼を申し上げたいです。今も、そしてこれからも、それぞれの場所で、皆さんが幸せであるよう祈っています。

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