Panda杯青年交流アンケート調査

 前述のアンケート調査の結果について、人民中国雑誌社の王衆一総編集長は次のように詳しく解説した。

  アンケート調査を行うきっかけは、おととし東京の駐日中国大使館で行われたPanda杯受賞作品集発表会で、Panda杯のアップグレードを積極的に考えると言及したことです。習主席が受賞者の中島大地さんに送った返信は、中日青少年交流を新たな段階へ押し上げようとする私たちへの激励です。また、習主席は今後の交流の取り組みに大きな期待を寄せています。

 今後のPanda杯をより良いものにするために、アンケート調査から示唆を得るとともに、一部の世論調査結果に見られた日本人の中国への好感度が低いことを別の視点から調査し、問題解決の手掛かりを見つけようとしています。


 調査内容は「Panda杯参加に関する質問」「中国への認識」「中日関係について」「中日青年交流について」「回答者ご本人について」という五つの部分からなり、29項目の質問を含みます。今回の参加者および過去の一部の参加者にメールで質問紙を送り、141件の有効回答を得ました。回答者のうち、114人は学生で、27人は社会人です。 


 調査データから、若者たちの意識を四つの面から読み取ることができます。

 第一に、日本の若者は主に日本のメディアとSNSから中国に関する情報を入手し、日本メディアの中国関連報道やその役割に疑問を持っています。

 回答者の7163%が日本のメディア(テレビ・ラジオ)から中国に関する情報を得て、5319%がSNS(フェイスブックやツイッターなど)から中国関係の情報を得ています。日本の報道から受ける中国のイメージが自分のイメージより悪いと見ているのが7021%、「日本の新聞や雑誌、テレビなどの中国や中日関係の報道やコメントは、客観的で公平だと思わない」が5106%、「日本のメディアは中日関係促進や相互理解に『貢献していない』または『マイナス効果になっている』」が4539%、「訪中日本人観光客が減少する原因はメディアの報道を見て、中国の大気汚染や食品事情などが心配だから」と思う人が5816%です。

 第二に、日本の若者たちは中日関係の現状に満足していませんが、中日関係と中日協力の重要性を十分に認識しています。

 5816%が今の中日関係を「あまり良くない」または「良くない」と見ていて、9432%が日本にとって中日関係は「とても大切だ」または「比較的大切だ」と答えています。また、「アジアと世界の平和と繁栄の実現のため、中日両国はより緊密な協力関係を構築すべきだ」と思う人が8582%に達し、「青少年交流など、民間レベルでの直接交流の促進」が中日関係をより強固にする有効策だと答えた人が4965%です。

 第三に、大多数の若者は中国の若者と交流する意欲があり、留学や修学旅行の相互訪問、文化交流などのチャンスを増やすことで、両国の青少年交流を深めることを期待しています。

 8113%が「若者世代の中国人の友達がほしい」と答え、8244%が「学業、就職、恋愛、結婚などのライフスタイルについて若者世代の中国人と話したい」と答えました。中日両国の官民に実施してほしい青少年交流について、「修学旅行など相互訪問の機会を増やす」「若者向けの芸術、音楽、スポーツなど文化交流の場を提供する」を選択した人はそれぞれ半数を超えました。

 第四に、Panda杯への参加により、日本の若者は中国に対する認識を深めた上で、中国を理解し、中国人と交流する意欲を高めています。

 Panda杯参加のきっかけについて、6214%が「もっと中国を理解したいから」と答えました。受賞者の訪中効果を見ると、訪中交流の満足度は100%に達しています。訪中した若者のうち、訪中研修参加で「中国や中国人への印象は良くなった」と答えたのが7727%です。Panda杯参加で、「もっと中国を理解したい」「もっと中国人と交流したい」と思うようになった人は9504%で、「今後機会があれば、また中国に行きたい」と考える人が9925%です。

 今回のアンケート調査は革新的な試みで、今後もこれを継続的に実施します。その仕組みを整え、作文募集とセットで行い、調査対象を拡大し、日本の若者の中国に対する意識の把握に努めていきます。

 

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