日本のアニメと救い

陳雨婷(常熟理工学院)

 

 

日本といえば、頭に思い浮かぶのが桜や、魅力的な和食、富士山、東京タワーなのであろう。日本へ行ったこともない中国人でさえも日本のことについての画像やアニメを通し、日本のことが分かるようになってきた。私もその中の一人だと言えよう。小学校の時から大好きであった「名探偵コナン」が時間つぶしだし、日本のアニメを知るきっかけにもなった。日本のアニメをもっと知りたいというつもりで大学時代から専門として日本語を勉強し始めた。

光陰矢の如し。大学に入ってからもう一年間半になった。アニメから始まり、次第に日本の文化や歴史なども深く理解するようになったので、ますますアニメが好きになった。

日本のアニメが私の救いになる主な原因は彼が私の夢の始まりだったからだ。「AKB48」から「プリパラ」まで、アニメの中の華麗なドレスが女の子なら誰でも憧れていると思う。私も例外ではない。一度見たらもう忘れられない。夢を持たせてくれた。ファッションデザイナーになりたくてたまらなかった。毎度自分が困難にあって、堅持することができない時、アニメを思い出し、自分の夢想を思い出して、また気合いを入れて、堅持していける。日本のアニメは私の夢と単純さを見守っている。

日本のアニメ鑑賞という授業で宮崎駿先生のことをもっと詳しく知るようになった。宮崎先生のどのアニメもゆっくりと十回も読みこなせたので、日本のアニメへの理解が深まったような気がする。宮崎先生のどの作品にも生き生きとした人物像が描かれている。そのストーリーも実生活の中から取材したものなので、リアリティーに富む一こま一こまに心を動かされた。繊細な表現は、その中に身を置いているような迫力を感じさせられる。特に『千と千尋の神隠し』と『ハウルの動く城』が大好評を受けた。

『千と千尋の神隠し』の中で、千尋も白龍も、カオナシというキャラクターに一番深い感銘を受けた。カオナシ寂しがり屋で、喉から手が出るほど友達をほしがっている。孤独で寂しい若者の象徴のようなキャラクターである。一番シンプルなキャラクターであるが故に、一番迫力が感じられた。周りの人間はサソリのように避けたが、千尋だけが雨の日にドアを開けて、雨宿りをさせた。人間が彼のばらまいたたくさんの金銭に誘惑された。しかし、カオナシは千尋への「私の金は、あなただけにあげます」という簡単なことばに感動し、まるですべての希望が千尋にかかっているようだ。今の若者のように、彼らは目標を失い、落ち着き先が探し出せなくて、世の中をぶらぶらするしかない。

「ハウルの動く城」は暖かい物語だと言われる。ハウルはずっと正義の魔法使いで、平和を守るために体いっぱい傷を負わせてしまった。戦争の時代、ハウルは災難をから逃れられる城である。世の中と隔絶しているたる。戦火をうけていない。宮崎先生の平和への憧れを表している。ソフィーとハウルの愛情がうらやましい。ソフィーはずっと現実から逃げようと、本当の自分と向き合うことができなかった。おばあさんになってからも不器用で可愛い。彼女は自分を束縛する帽子屋を離れて、平然とハウルに面してる。猫背のおばあさんだが、率直な心の持ち主で周りの人に好まれる。ハウルが背負っているすべてを知ってから、ソフィーは毅然として彼を助けることに決心し、残酷な戦火にも、何も恐れずに、愛情の力で戦った。もしハウルは自分の心と向き合ったら逃げていただろう。格好良い外見の下で、疲れと孤独があるということがわかった。ソフィーに出会って、彼はこの呪われた女の子に変えられ、勇気をもらった。彼はもう逃げずに荒野の魔女とサリマン先生に直面することにした。命をかけて守る人ができたからである。しっかりした背中で戦い、暖かい胸でソフィーを抱きしめたその時、優しさが彼の中に湧いてきた。一人は現実から逃げようとしている一方で、もう一人は心から逃げようとしている。出会ってから二人とも人生が変わった。一緒に戦い、一緒に苦境に直面している。で結ばられ、勇敢で強くなった。ハウルとソフィーは相手に命を捧げ、相手だけに生きてほしいというほど愛し合っている。ある意味、お互いに心を救う方であれば、救われた方でもある。

アニメは本当に私の心の救いになってきた。日本にもっと憧れるようになった。

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