天下一家---「八の日本の美意識」からポストコロナ時代への展望

西安外国語大学 中国言語文学学院 国際中国語教育大学院一年 王子威

 

 「人は不安を解消ため、高いところを「山」、低いところを「平野」、窪んだところを「谷」を名づけただけだ。「山」、「平野」、「谷」が繋がらない世界ができない。」---黒川雅之

   2020,私が日本での一年交換留学を終,帰国して卒業論文を書く,世界がコロナに襲われ,前代未聞の災難に陥った。

  その時,私は古代日本最混乱な時代の一つ生まれた枯山水--日本美学の最高峰から日本文化の核心を探索したようだった。つまり文化の意味でどこまでは日本,どこまでは外来文化なのかについて研究しようとしたが,今考えると,まずはそれについて検討のは無理なことだ,そして必要がないのだ。

   14ドア閉め,毎日死の恐怖に直面して,消毒剤が漂った空気をすいこんで,あの時期ならではの環境と心境のとき,ある本と対峙することになった。黒川先生の八つの日本の美意識のことである。

  一年前,日本各地の庭巡りをしたも一気に読んだ,とても感動した,ある重要な概念なかなか理解できない。それは八の美意識の一つ:「並」というが概念である。この概念の本当の理解は今回だった。黒川による「並」は八つの美意識の間の関係を指しただけではなく,世界万物について日本人の視点や考え方でもあるし,世界本来の様子でもである。八の美意識一つ一つ異なった「部分」ではなく,一つの整体である

  かつて日本ではアニミズムの時代があった。石も木も風もお互いにしゃべられ,世界万物がつながっている一体である。この精神は今でも日本の文化の諸面に見られる。例えば自然絵のような日本人の苗字でこの繋がりがわかる:「北山」,「森」,「大川」,「柳井」、「本村」,「秋田」,「広瀬」...屡々人を感動させたこの風景には人と自然の「並」が隠れているのではないか。ある意味で,人は自然そのものである,そして人と人つながっている。各国や各時代文化どころか,すべてが繋が一体である。

  分離しようという考え方が全く間違いだったことに気づいた。災難のきかっけで終極な課題に向き合う反省をしたのだ。人類の文化も同じ,苦難の時代は常に覚醒の時代である。災難によって目が覚めてよく,世界の真実が理解できる。世界が決してこれ以上の「分離」をもとめない,国と国を分離し,町と町を分離し,家と家,最後は自分だけが残って生きられるのか。真実と我々は離れられない一体である,人類は天下一家である。不安を鎮め,お互いに助けることこそポストコロナ時代のあるべきすがただ。先日、「山水異域,風月同空」の日中間の郵便精神こそこの時代に相応しい。

  世界連続的に繋がった一つのものである。これが最悪の時代でもあるし,最高の時代でもある。今回のコロナがすべての人に反省の機会を与えた。

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