永遠の平和を願う

浙江越秀外国語学院 陳昇霞

 

 「昭和20921日夜、私は死んだ」。これが映画の始まりであり、物語の結末でもある。

 「清太」という少年はついに駅の柱にもたれてこの世を去った。かすかな冷たい光が、亡くなった妹を照らし、錆びた砂糖のつぼを照らし、とても親しくかった。空に舞う無数の蛍が、一つ、二つ浮かんでいる。兄と妹は最後に蛍の光に照らされ、本当の意味で解放された。ほのぼのとした映像のようだが、多くの人が涙を流した。

 魂は熱いが弱い蛍のようだ。戦争の砲火にさらされた罪のない人々も蛍のように熱く生きようとしたがもろくて一撃に堪えなかった。戦争はいまの平和な時代において,まるで遠く及ばないようであるが,実際にはかつて停止したことがない。

 この映画も第二次世界大戦を背景に、銃や弾薬の下で生きていく兄妹の姿を描いている。あの時代にはまた何人の子供がいて、何人の哀れな人がひどい目に遭わされていた。毎日食事は満腹ではなくて、服は体を隠すことができなくて、そしていつでも空から降るかもしれない爆弾、いくつかの家庭の暖かさと円満を破った。清太や節子、そして多くの罪のない人々にとって、砲弾を避けて生き残った一分一秒は、死への道をより長く、より辛くしたに過ぎなかった。

 キケロはかつて、「最も無理な平和は、最も正義な戦争よりも歓迎される」と言ったことがある。中国人として、私はアニメを抜きにして、私たち自分の国を考えなければならない。私たちこそこの戦争の最大の被害者だからだ。かつて友達といっしょに南京を旅行し、南京大虐殺記念館を訪れた。館外に戦争現場を模した彫刻から館内の被害リストファイルの壁まで、非常に悲しい。昔の歴史の授業では、小さな赤ちゃんが廃墟の中に座って泣している写真もあった。周りは荒れ果てていて、ただぼろぼろに爆破された建物と死体と血液だけが散らばって、なんという悲壮なことか。しかし、これはすべて実在したことがあり、否定できない事実だ。

 すべての戦争、正義であろうとなかろうと、相手にとっては完全な災難だ。

特に子供にとっては大変なことになった。子供を見て無実の人を見て戦争をあきらめなさい!

 世界がいつまでも平和になることを願う!

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