北京理工大学 吴詩潔
私たちは世の中に合わせて生きているうちに、たくさんの選択に直面する。自分の意見や考えがないと、いつのまにか、自分を見失ってしまうことがよくある。自分を見失うと、外部の刺激に振り回されたり、他人に感化されやすくなるだろう。だから、自分なりの人生を自分なりに生きていこう。
「自分の意思でこの道を選んだ以上、金銭的に親に依存するわけにはいかない。」最近、「10年前に中国から移住した家族の物語」の文章を読んで、この言葉が私の心に深い印象を残した。
物語の主人公の李璨君は、一年間学費が全額免除になるという特典を贈与する立命館を選ばなかった。かわりに自分の本心に従って、憧れの慶應義塾大学を選んだ。この仕送り0円の慶應生は奨学金とアルバイトの給料を通じて、大学期間のすべての費用を支払った。サークルの会費、家賃、水道代や電気代などもお金がかかるから、李璨君は使える時間を利用して、複数のアルバイトをした。疲れたにもかかわらず、やはり堅持して働いていた。こうして、思い切って両親に「仕送りいらない」宣言をした。
同じ大学生としての私は、李璨君の夢のために頑張っている様子に感心している。自分の考えを持ち、やる気満々に行動するのは、だれにとっても簡単ではない。私の心を打ったのは、「自分の人生を自分で選ぶ」という見方だ。まさに、人生は芝居のようだ。自分の人生は自分で監督すべきだ。つまり自分の個性によって人生を完成させる芝居だ。個性を引き出すには多少、難しい役を与えることも必要なのだ。逆境という試練は、無論いろいろなことが要求されるだけに、演出家としての腕を見せるのにとどまらず、役者として成長するよいチャンスでもある。そこで、人生を何度でもやり直しがきく舞台稽古だと思えばよい。
ほかに、夢を追うには根気が必要だと思っている。自分なりの道を選んだからには、必ず終点まで行くという思いを持つべきだ。松下幸之助の名言がある。「成功している人はみな、途中であまり道を変えていない。いろんな困难があっても志を失わず、最後までやり遂げた人が概して成功している。」困難を恐れず、夢を持って障碍を乗り越える気力があれば、命の輝きが放せる。どんなに大きな挫折を経験しても、目標に向かって頑張りさえすれば、必ず頂上に達することができる。
今時、夢を叶えるために頑張っている私も李璨君のように、自分の力で、困難を克服する根気で、自分の人生を歩いていきたい。