Let’s think!

広州南方学院 伍安琪 

  

言葉は人に大きな影響を与える力を持っている。小さいころからずっとそうし信じている。『三年a組』では先生は授業を通して、言葉の力を具体的な形で私たちの目の前で表現して見せた。柊一颯先生は学生を救うため、学生たちを誘拐すると同時にネットで生放送する。放送が進むにつれて、先生の本当の目的が徐々にわかってきた。 

澪奈は元々優秀な水泳選手であったが、ある日突然自殺した。「これは絶対何か事情がある!」とその時の私はふと思った。「澪奈ちゃんはステロイド剤を使いました!」「へえ、あの女子高校生の水泳選手?これはひどいですね!」いろいろな言葉がネットに拡散して、クラスメイトたちから仲間ずれにされたり、悪口を向けられ、澪奈は心と体のバランスが限界に達してしまったこんな悲劇を起こしておきながら、すべての人は誰一人として責任をとろうとしない。先生は、生徒たち一人ひとりの閉ざした心を開けようと懸命に語りかけ、そして、最後に先生が生徒全員の前での一言が、私にとっては今も忘れられない。 

「ねえ、どうして人はこんなに弱いのですか」 

私も自分の心に聞いてみた。 

以前の私もドラマの中の人たちと同じ、一部分のニュースを見て、勝手に自分の考えを話して、他人を非難して、他人の気持ちをまったく理解しようとしなかった。しかし、のドラマを見た後、柊先生の話が思い出すようになった。「Lets think!」。口に出す前に考えてから話すということである。 

今はネットの時代なので、言論はメディアに支配されている。ネットの力の大きさは私たちの想像以上のものである。言葉の力も同じである。往々にして、事件の真実は私たちの想像と違う。  

「他人の痛みも知らないくせに、偉そうな口叩くな」など、心無い言葉がネット上にすぐさま葉が飛び交う。ネット上の会話のスピードが早好きで、多くの人が考えてモノをいう暇もない。 

言葉を発した人にとっては、あくまでも第三者としての軽い一言かもしれないが、当事者にとってみたらそれはいつまでも心を突き刺す辛辣な言葉かもしれないのである。このネットが急速に発展している世界では、情報の行き来がますます速くなるであろう。まさにこのようなデジタル社会の状況で、私たちはもっと落ち着いて、自分の行為を慎重に考えてから結論を出す方がよいと私は考える。 

なぜなら、勝手に発信したメッセージは暴力の扉を開く鍵になるかもしれないからである。 

「よく考えてから実行する」という中国にはことわざがある。他人の苦しみを理解せずに、他人の価値を否定するやり方はよくないと思う。他人を客観的に評価することは私たちが本当にやるべきことである。熱血教師柊一颯先生の言葉の通り、最も大事なのは「Lets think!」である。身近な私たちの普段の会話もそうである。大きく言えば、国家に関する言論もそうである。だから、世論に惑わされずに、時間を置いて慎重に考えることは私たちにとって本当に大切なことなのだ。   

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