広州南方学院　王芷程 

『ワンピース』は自由と仲間と夢をテーマにしたアニメで、主人公のルフィは仲間と一緒にそれぞれの夢を実現するために海で冒険する物語である。 

海賊王の頂上戦争で、仲間と離れたルフィは海軍の手から自分の兄エースを助け出そうとした。しかし、エースはルフィを守るために海軍大将によって致命傷を負う。頂上戦争が終わって2週間が過ぎても、ルフィは自分を守るために死んだ兄を失った憂いから抜け出せず、悲しみに暮れている。ルフィの海賊生涯の案内人・シャンクスが心で叫んだ言葉は私の心にも今も刻み続けている。「いいか、ルフィ、勝利も敗北も知り、逃げ回って涙を流して、男は一人前になる」。 

成長とは何か。子供の時はじめて自転車に乗れるようになったことか、自分で歩いて通学できるようになったことか、それとも歳を重ねることか。 

大学に入ってからの二年間、私は何が本物の成長なのかを感じることができるようになった。私はもう高校生ではなくなったから大学入試のストレスはないし、大学で自分の限界を突き破ることが一番大事だと思う。以前から、私はとてもシャインな人で、授業中に手を挙げて発言することすらできなかった。間違った答えをしてクラスメートに笑われるのが怖かった。大学に入ってから、もっと積極的になって、以前より成長できるようにと心がけている。勇気を振り絞って面接を受けて好きな部活に入ったり、学級委員長候補の講演をしたり、後輩たちに授業をしたりもした。成長の第一歩を踏み出すことができて本当に嬉しかった。 

しかし、いつも順調でいるのは不可能である。ルフィたちは新世界に着く前まではいつも強かったが、新世界で様々な強敵に遭遇し、負けたこともあった。このまま弱すぎると誰も守ることができないと悟ったルフィ日に日に成長してきた。私もルフィと同じように、挫折を味わったことがあるがある。学校で行われる活動やコンテストに出たが、結局すべてうまくいかなかった。一番ショックだったのは、ある英語による面接のことであった。ほかの学生たちはみんなよくできたのに、私は緊張しすぎて原稿を見ながら自己紹介をしなければならなかったのだ。しかし、これまで体験しなかった事を体験することができたし、強い相手と出会うことで、自分にはまだ足りないところがあることに気気付かされた。失敗こそしたものの、その中から経験を積めるなら、これも成長といえよう。 

ルフィの成長を見て、何が成長なのかが自分自身、何かを掴んだような気がする。成長とは自分の中の恐怖に直面し、それに打ち勝つことである。失敗しても泣いても構わない。最初からうまくいかないかもしれないが、勇気を出して、自信を持って行動する。勝利も敗北も経験し、時には逃げて涙を流しても構わない。また立ち上がり前に進めば、成長できて、より強靭な人間になれるのではないかると思う。