このような私でも変えられるのか―「半沢直樹」に対する感想

張天安   東北財経大学

 

 「やられたらやり返す、倍返しだ」

このセリフとともに、「半沢直樹」はこの十年以来、中国で最も人気がある日本ドラマになりました。「半沢直樹」は、バブル期に東京中央銀行に入行した銀行員の半沢直樹が、銀行内外の「敵」と闘いながら「機械のように身近な人を扱ってはいけない」という信念を貫き、悪人に対して「やられたらやり返す、倍返しだ」という物語です。

 約三日間かけてこのドラマを見終わりました。見る前は、銀行員の物語だと聞いていました。ところが、一旦見始めたら止められないほど面白く、しかも最後まで見た後で、ドラマの登場人物から大いに学びました。

 まず、半沢の頑張りと努力に心から敬服しました。危険が近づいているとわかっていても、自分が逆転する機会を見つけようとしています。敵の非難に対しても冷静を保ち、反論します。子供時代から心の信念を固め、復讐と銀行を変えるために努力してきました。

 次に、彼の誠意に感動しました。目的が何であれ、仕事をする時はできるだけ人と人との付き合いを大切にします。ロボットのように仕事をしません。だからこそ、周囲の人たちの信頼が得られます。特に、自殺するつもりだった鉄鋼工場の社長を助けて、その後ずっと一緒に闘っていました。私は大変感動しました。本当にドラマのセリフのように、一本のねじが日本の経済を支えています。

 このような半沢を見ながら、私は今までの自分自身のことを思い浮かべました。もし、私が東京中央銀行大阪支店の融資課長を担当して、ドラマの中のように五億円に関わる事件に直面したら、どこまでできるでしょうか。たぶんすぐ首を切られるかもしれません。

大学に進学してから今までの二年間、私は一体どれほどのことが達成できたでしょうか。本来の専門であるビジネスマネジメントの知識もしっかり身につけたとは言えないし、日本語もまだまあまあのレベルにすぎません。将来の目標を持っていない状態で、大学生活も半分以上が過ぎてしまいました。

しかし、「半沢直樹」には私を変えるものがあります。それは半沢の精神です。もし目標を定めたら、絶対にその目標を達成する根性です。それこそ今の私に欠けているものです。

 ドラマを見終わった後、長い時間考えた末に、「大学院に進学して、日本語を勉強していきたい」という目標を立てました。今の私にとってまだできない目標です。しかし、そう言われても、今度こそ私は絶対諦めずに最後までやり続けるつもりです。
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