手を取り合えば、全てに勝つ力がある

                            瑞閣 東華大学

 

1300年前、日本の長屋王は唐の僧に千枚の袈裟を送りました。その際「山川異域、風月同日、寄諸仏子,共結来縁」という4つの箴言を添えています。鑑真和上は非常に感動し、日本に渡って、それから、中日関係の中で最も感動的なシーンを作り出しました。

 時が過ぎ去って、2020年の今、数え切れないボランティア物資が続々と中国に送られてきました。「山川異域、風月同天」というスローガンを見ると、その千年前の光景が、まるで目の前で再現されているようです。

  突然暴虐したコロナウイルスによって、平和だったはずの2020年はあっという間に混乱に陥ってしまいました。

 本とメデイアによると、日本政府はマスクや防護服など、特に感染エリアで不足している物資を緊急調達し、中国に送ってくれているそうです。武漢と友好都市を結んでいる大分県も惜しまず緊急時用の備蓄物資を寄付しました。日本の各地で「中国加油,武汉加油」というスローガンが掲げられています。また、日本の少女が初春の寒空の下、何度もお辞儀をしながら中国のために義援金を募った姿は無数の中国人の心を動かしました。

「恩を受ければ、恩に報いる」というのは当たり前のことです。中国政府も素早く日本に対して何度も援助しました。中国のネットユーザーも「お返し」のメッセージを送りました。「もう送ってはいけません、自分用に残してください」、「ありがとうございます、お大事に」このような短いメッセージの間に、両国民の真摯な励まし合いの声が溢れています。

「利におぼれて害を避ける」のは人間の本能ですが、危機の中で、一人の青年として、現実から目を背けただ愚痴を言うのはまさに弱さの表れです。そこで私は中国や日本など、すべての被災国のために、微力ながらも貢献しようと思って、先日友達と一緒に募金しました。これも中日両方のお互いの行動から学んだ大義、即ち意志と愛で結ばれた絆でしょう。

 中国でコロナウイルスが発生して以来、雪中に炭を送った日本は、隣の中国の災害に対して「思いやりの心」を持ち、善意と人道主義を示しました。中日は本来ならば、苦楽を共にし、切り離すことのできない利益共同体です。すなわち、中日両国は医療と公衆衛生の面での協力を強化することができるだけでなく、今後中日両国の民間の間で良好な世論誘導が形成され、両国の外交関係を新たな発展段階に推し進めるのにもつながっていくはずです。

「山川異域、風月同天」とは、山や川、国土が異なろうとも、風も月も同じ天の下で繋がっているという意味です。千年前の話は、今の一衣帯水の隣国の間で切れない絆になりました。

新たな時代の青年たちは、手本となる役割を果たすべきです。手を取り合い、肩を並べて、同じ月の月光にこぼれる土地を多くの友愛と助け合い、同じ風に吹かれて共に吹く大地に、いくつかの愛と「思いやりの心」を添えるべきです。

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