星空に愛をこめて

趙逸明 浙江経貿職業技術学院

 

ウルトラマンはただの子供向けの特撮番組でしょうか、私はそうではないと思っています。なぜ人間を守るのでしょうか。この番組はどんな意味があるのでしょうか。ウルトラマンは人間が星空に込めた愛です。彼の目を通じて、人間の全てを表します。これが私の答えです。 

嘗てウルトラマンは人間と同じ姿だったのです。偶然に、一族はウルトラマンの力を手に入れました。それは決して望んで手に入れた力ではありません。でも力を手に入れたら、何か果たすべき事があるはずだと考えたのです。ウルトラマンには守りたいことがあります。過去はもう戻れませんから今の第二の故郷、地球を守りたいと思っているのです。

人間は複雑です。人間を愛するには、人間を知らなければいけません。人間の強さも、弱さも、美しさも、醜さも、その全てを知らなければこの星を愛することはできません。

人間性を検討する物語の中で、意味深いのは「怪獣使いと少年」です。地球に来た宇宙人は外見から地球人と異なりますので、異様な姿に恐れを感じた人間に、宇宙人が銃殺されました。怪獣は復讐するために町を破壊し始めました。これは人間が自分の手で蒔いた種です。その後、ウルトラマンが怪獣を退治しました。この星では守り甲斐がある人がたくさんいますから、人間と宇宙人お互いに理解できる日がいつかきっと来ると思っています。彼はそう信じています。

ウルトラマンは決して神ではありません。怪獣を退治できますが、人間の問題を解決できません。

それと同じく、「復活!ウルトラの父」の中で怪獣の口から「日本人はこの国に太古から住む八百万の神々を祀らずに異国の神を崇めて、サンタクロースって奴を踏み潰す!」と言いました。外国の事に媚びて、民族の伝統を忘れた若者の不満を表しました。

或は、脚本家は物語に故郷の愛と希望をこめて、歴史問題のある沖縄がいつか本土と心のかけ橋を築くことを望んでいます。「人間であろうと宇宙人であろうと、君は君に変わりないじゃないの、例えウルトラマンも」その台詞の本意は「生まれる場所や文化が異なるだろうと、私が信頼するあなたはあなた」ということです。その心架け橋が大切なのではないか。

毎週はおよそ20分しかないけど、皆に幸せを持ってくれて、子供達に愛と希望のような品質を教えてくれ、大人に社会問題を考えさせます。これこそ作品の真意です。ウルトラマンは私達に愛をくれるだけでなく、私達も星空に愛をこめて進んでいきます。人間は万物と一緒に幸せな生活を送るように頑張っています! 

「優しさを失わないでくれ、弱い者を労わり互いに助け合い、何処の国の人達とも友達に成ろうとする気持ちを失わないでくれ、例えその気持ちが何百回裏切られようと、それが私の不変の願いだ」

人と万物お互いに理解できる日がいつかきっと来ると思います。

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