文・写真=黄沢西

ここは、涼山イ(彝)族自治州(以下、涼山州)昭覚県洒拉地坡郷の幼児教育園。白い壁にカラフルな可愛いい絵が貼られ、「学好普通話、養成好習慣(標準語を学び、良い習慣を身につける)」というスローガンがイ族文字と漢字の両方で書かれています。
(標準語はいわゆる中国語のことです)
四川省の西南部にある涼山州は中国で最も長くて幅広い横断山脈の中にあるため山地が多く、資源が限られて交通もかなり不便だったため、計11の少数民族居住県は全て極度貧困地区でした(現在は7県が該当)。長くここで暮らすイ族の人々は自分の言語しか話せず、出稼ぎで貧困脱却をはかるのも、言葉の問題などで難しいことでした。そんなことから、イ族の人々の中から「標準語を学びたい」という声が上がりました。


その解決策に、小学校就学後の授業についていけるよう標準語を学ぶためのプレスクールとして、政府からの援助を受けた洒拉地坡郷の幼児教育園が誕生しました。現在は就学を待つ6、7歳のイ族の子どもが37人通園中で、簡単な中国語の歌や挨拶の言葉を学んでいます。


人民中国インターネット版 2020年8月28日