新疆の宗教関連文化財を訪ねて

新疆ウイグル族自治区にある洋行モスクは1897年に創建され、1909年に現地の外資銀行である徳和洋行の出資により改築されました。当、この地域は外国人が開設した行や会社がたくさんあったために「洋行区」と呼ばれていました。洋行モスクは新疆のイスラム教徒が共同で宗教活動を行うだけでなく、ウルムチの外国人イスラム教徒が礼拝する場所でもあったのです。

 

洋行モスク

新疆ウイグル族自治区は昔から多民族が集まり住み、多宗教が共存する地域でした。昌吉市にある周囲わずか5平方キロメートルの地域には、モスクや寺院、キリスト教会が肩を並べています。ここに住む人々は自分が信仰する宗教を自由に選ぶこともできれば、宗教を信じないことを選ぶのも自由です。信じる、信じない、どんな宗教を信じるかなどによって彼らの調和のとれた付き合いが影響を受けることはなく、人々は平和に暮らし続けてきました。

 

昌吉のモスク

 

古い宗教活動の場所が大切に保護されているのは、新疆ではよくあることです。500年あまりの歴史を持つ加米モスクは、長く使われてきたため、門などが老朽化して一度は倒壊寸前になりましたが、2018年に修築され、現在は丁寧に手入れされているため、今でも日常の宗教活動の場所として使用されています。また、800年以上の歴史を持つ于田(ケリヤ)のエイティガールモスクは2013年に国家級文化財に指定されています。このように、歴史的価値を持つ多くの宗教活動場所がさまざまなレベルの文化財に指定され、宗教文化遺産が効果的に伝承され保護されています。

 

スゴンタワー(蘇公塔)礼拝堂

 

中国国際放送局 日本語版より 2021518

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