フリカ大陸、コンゴ川の畔にて。金色の日差しを浴び、ブラザヴィル中心地に位置する首都の新たなランドマーク、「アフリカのための中国・コンゴ銀行（BSCA）」は新たな忙しい一日を迎えた。「中国とアフリカ諸国の首脳は、コンゴと中国の協力の深化を歓迎している。BSCAがその典型的な代表だ」コンゴ共和国のドニ・サスヌゲソ大統領の熱意が、この言葉にあふれている。
「中国とアフリカの友好が長江やコンゴ川と同じように長く続き、勢いよく前進することを信じている」これは中国の習近平国家主席が5年前、アフリカを訪問した際に残した願いだ。アフリカの山々と大河はこの5年間に渡り、中国アフリカ運命共同体が年輪を刻み込むのを目にした。
間もなく開催される中国アフリカ協力フォーラム北京サミットにおいて、中国アフリカ友好の時代の新たなページがめくられる。アフリカという希望にあふれる大陸には、中国アフリカ協力及びウィンウィンの温かい川が流れており、双方が手をつなぎ前進する反響を呼んでいる。
双方の協力の目撃者
ある週末の早朝、ケニアの首都ナイロビはまだ目を覚ましていなかった。しかしモンバサ〜ナイロビ鉄道のナイロビ南駅前では列車が長々と連なり、この国で最も現代的な鉄道システムに入るのを待っていた。
中国アフリカ友好協力、「一帯一路」（シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード）イニシアチブの重点プロジェクトである同鉄道は、ケニアで交通の大動脈を建設し、現地人の大量の雇用を創出した。データによると、同鉄道の運営に従事する現地の従業員は1600人弱で、従業員全体の約7割を占めている。うち多くが若者だ。
ケニヤッタ大統領は、同鉄道が「今後100年のケニアの歴史を描く」と高評価した。
峡谷が連なるコートジボワールのスブレで、中国とコートジボワールの建設者が知恵と汗水で西アジアの「三峡ダム」と呼ばれるスブレ水力発電所を建設し、現地人に尽きることなき電力を届けている。コートジボワールのワタラ大統領は「コートジボワール人は中国の友人の頑張りを永遠に覚え、感謝する」と述べた。
「アフリカは誰が誠意ある友人か、誰がアフリカのために取り組んでくれたかをよく知っている」これはアフリカ人の心の声だ。
「万宝に入ってから、生活が良くなった。今や新居を建設し、5人の子供を学校に通わせている」モザンビークの農家は自宅の田んぼに立ち、笑みを浮かべていた。その「万宝」とは、万宝モザンビークプランテーションのことだ。
中国アフリカ協力の「モデル・模範」であるプランテーションは、モザンビークの食糧不足を解消した。農家は技術を学び、生活を改善した。同プロジェクトは今後、モザンビークの農業現代化を推進する。
中国とアフリカの関係が急発展したことには、必然的な論理が存在する。アフリカ諸国との団結と協力の発展は、中国の長期的な揺るぎなき戦略的選択だ。
習近平国家主席は2013年、中国国家主席就任後に初めてアフリカを訪問し、双方の協力の新時代を切り拓いた。首脳外交にけん引され、政治的相互信頼が日増しに深まり、トップダウンデザインが整い、行動の方針が明瞭になった。互恵とウィンウィンに基づく中国アフリカ協力は、絶えず新たな段階に進んでいる。
習主席は2015年、中国アフリカ協力フォーラムヨハネスブルグサミットに出席し、中国アフリカ全面的・戦略的パートナーシップの「5大支柱」と「10大協力計画」を打ち出した。アフリカに誠心誠意で向き合う政策の理念と正しい「義利観」を十分に示し、中国アフリカ友好協力に大きな動力と確かな保障を提供した。
中国アフリカ関係の発展の歴史は、2018年に新たな節目を迎える。習主席が今年アフリカを訪問すると、双方の各界は秋に開かれる中国アフリカ協力フォーラム北京サミットが、双方の協力の実り多き成果を見守り、さらに双方のよりハイレベルな協力を促進するための方向を示すことに期待している。
肝胆相照らす友情
順境のなか共に大事業を興し、逆境のなか手を携えて前進する。「中国とアフリカの人々の友好を筆とし、中国とアフリカの大地を紙とする」中国とアフリカは実際の行動により風雨のなか同じ舟に乗り、艱難を共にする友好、肝胆相照らし禍福を共にする「全天候型の友人」とは何かを示している。
2014年にエボラウイルスが西アフリカで猛威を振るうと、中国の医療チームが真っ先に感染地域に入り、「最も美しい逆行者」と呼ばれた。あるセネガルの女性は子供に「中国」と名付け、中国人医師から命を救ってもらった恩を銘記している。
緊急の「輸血援助」は、アフリカの「造血機能」を強化する長期的な医療支援を着眼点としている。今や多くのアフリカ諸国が中国の支援を受け、比較的整った医療・衛生体制を整えており、自らの「帰らない医療チーム」を持っている。
他にも中国からの「救命食糧」という支援がある。2016年にエルニーニョ現象がアフリカで猛威を振るい、エチオピアの被害が最も深刻だった。1000万人以上が飢餓の驚異にさらされたが、中国の援助が再び真っ先に到着した。当時のハイレ・マリアム 大統領は「私たちが初めて手にした救命の食糧だ。中国は私たちの真の友人だ」と述べた。
スーダンのダルフール地方で、徳が高く人望がある族長が自発的に水と食料を持ち、道路工事中の中国平和維持工兵を見舞った。彼らは高温や武装勢力の脅威にもひるまず苦しい作業を続け、そのプロの精神により現地人に感動を与えた。「あなたたちはダルフールで最も美しい工兵部隊だ。私たちは永遠にあなたたちを忘れない」
真心で接することで、初めて誠意ある返礼を受けることができる。中国とアフリカの友好は、決して一方的な施しではない。2010年4月に青海省玉樹チベット族自治州玉樹県で大震災が発生すると、豊かとは言えないコンゴ政府が被災地に小学校を寄贈した。ドニ・サスヌゲソ大統領がみずから「中剛友誼小学」と命名した。この友情は人々に長く銘記されている。
細く音もなく流れ大地を潤す川は、中国アフリカ友好の大木を育んでいる。平和維持、災害救助、医療援助、学校建設、命を潤す井戸、世界をつなぐ衛星テレビ。効率的かつ即時の救援、国民生活に恵みをもたらすプロジェクトで、中国とアフリカの兄弟はしっかと手を握り、心と心の共鳴を引き起こした。
運命を共に
トップダウンデザインや実務的な協力を貫く「より緊密な中国アフリカ運命共同体の構築」という基調は、中国アフリカ関係の長期安定の活き活きとしたビジョンを描いている。
ケニア初の経済特区「珠江経済特区」には、中国らしい名前が含まれる。ケニアのルト副大統領は特区の定礎式で「中国の経済特区による産業化の推進の成功は周知の通りであり、ケニアは中国から学び、中国を参考にできる」と述べた。
「袖まくりをして頑張る」「時は命なり」といった標語が、活力あふれるアフリカの大地に姿を現した。ルワンダ、ウガンダ、アンゴラなど多くのアフリカ諸国が東を向き、中国の発展の経験を学んでいる。
中国の発展の奇跡は、アフリカ諸国の模索と革新の方向を示し、振興を目指す自信を与えた。ナイジェリアの歴史学者は「中国の発展はアフリカに、自信と決意と長期的な視野のある民族であれば、できないことはないという経験をもたらした」と指摘した。
ジンバブエのムナンガグワ大統領は「ジンバブエは中国との関係の深化を続け、両国の与党間交流を強化し、中国から発展の経験を学ぶ。またジンバブエの実情に即した経験を、自国の発展に応用する」と話した。
世界の構造に深い変化が生じ、発展途上国の全体的な実力が強化されるなか、中国とアフリカの協力は双方のみならず、世界に利益をもたらす。手を携えて気候変動に対応し、貧困から脱却し、開放型世界経済を構築する。中国とアフリカは南南協力を促進し、南北対話をけん引し、グローバルガバナンスのより公正で合理的な方向への発展を促すため、新たな動力を貢献し続ける。
「アフリカの首脳と北京で共に大事業を興し、中国アフリカ協力の発展の大事業を共に協議し、双方の国民の幸福、世界の平和と発展を促進するため力を貢献したい」習主席は7月1日、アフリカ連合第31回首脳会議に宛てた祝賀メッセージの中で、アフリカ諸国の首脳を心をこめて招待した。中国アフリカ協力フォーラム北京サミットという秋の約束は、中国アフリカ運命交響曲の新たな楽章を奏で、双方が手を携えて夢を実現し、繁栄を共に築く新たな旅路を切り拓くことだろう。
「中国網日本語版（チャイナネット）」 2018年9月1日
