習近平国家主席がマクロン仏大統領と電話会談「国交樹立時の初心を堅守し、緊密に協力」

 習近平国家主席は10日、フランスのマクロン大統領と電話会談を行った。新華社が伝えた。

 習主席は「百年間なかった世界の大きな変動を前に、中国とフランスは国連安保理常任理事国及び自主独立の大国として、『自主独立、相互理解、遠大な視野、互恵・ウィンウィン』という国交樹立時の初心を堅守し、緊密で持続的な包括的・戦略的パートナーシップという位置づけを堅持し、互いの核心的利益と重大な懸念を尊重し合い、二国間、中国・EU、世界のレベルで調整と協力を緊密化するべきだ」と指摘。

 「二国間対話制度を通じて、今後5年間の中仏協力の重点をしっかりと計画し、民生用原子力、航空宇宙など従来分野で協力を推進するとともに、人工知能(AI)やクリーンエネルギーなど新興分野で協力を促進する必要がある。中仏は真の多国間主義を堅持し、国連中心の国際体制及び国際法に基づく国際秩序を維持し、世界の多極化と経済のグローバル化を支持し、気候変動対策や生物多様性の保全などの分野で協力を深め、G20や国際食糧・エネルギー安全保障について意思疎通と調整を強化し、アフリカなどの地域で3国間協力を拡大し、グローバル発展イニシアティブとグローバル安全保障イニシアティブにおいて連携し、協力を検討する必要がある」と強調した。

 習主席は「中国・EU関係の安定的かつ健全な発展は、中国とEU及び各国の人々の利益にかなう。中国はフランスが戦略的自律性を堅持していることを称賛する。フランスがEUの正しい対中認識の堅持を後押しし、中国と向き合って進み、溝を適切に管理・コントロールし、共通利益に基づき経済・貿易、グリーン、デジタル、人的・文化的分野で交流と協力を深めることを希望する。フランスがEU輪番議長国として、中国・EU関係の健全な発展の促進に積極的役割を果たすことを希望する」とした。

マクロン大統領は「過去5年間で、両国間の協力は各分野で大きな成果を挙げた。今後5年間、フランスは中国と農業・航空・民生用原子力、人的・文化的分野で協力を深め、気候変動対策、生物多様性の保全などの分野で協力を強化し、仏中関係が積極的な成果をさらに多く収める後押しをすることを望んでいる。EU・中国関係の発展促進に積極的役割を果たしたい」とした。

 両国首脳はウクライナ情勢について意見交換。関係各方面はロシアとウクライナによる交渉を通じた平和回復を支持すべきとの認識で一致した。

 習主席は「中国は一貫して自らの方法で和平交渉を促進し、欧州諸国が欧州の安全保障を自らの手中に掌握することを支持している。世界の安全保障と安定に対して、さらに大きく、より持続的な脅威となるブロック対立の形成に特に警戒する必要がある」と強調した。

 マクロン大統領は「ウクライナ問題において、フランスと中国は多くの認識を共有している。フランスは二国間及び多国間のレベルで、中国とより緊密な調整と協力を行うことを望んでいる。フランスとEUは、自主独立戦略を堅持し、ブロック対立には賛成せず、参加することもない」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年5月11日

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