習近平主席、キルギスメディアに署名入り文章を発表

 

【新華社北京6月12日】中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席は11日、キルギス公式訪問と上海協力機構(SCO)加盟国元首理事会第19回会議出席に先立ち、同国の「スロボキルギスタン」紙と国営カバル通信に「中国とキルギスの友情の樹が枝葉を茂らせ、四季を通じて緑であることを願う」と題する署名入り文章を発表した。文章の主な内容は以下の通り。

ジェエンベコフ大統領の招きに応じ、私はまもなくキルギスへ2回目の公式訪問を行い、上海協力機構(SCO)加盟国元首理事会第19回会議に出席する。私は6年前、初めて美しいキルギスを訪れ、キルギス側と友情を温め、協力について協議し、未来を語り合い、両国の戦略的パートナーシップの新時代を切り開いた。6年後、両国関係が既に全面的戦略パートナーシップに格上げされたことを喜ばしく思う。両国の友好協力事業は、仲夏の季節の山河や草原のように、生命の輝きと活力にあふれている。

中国とキルギスの人々は隣り合って暮らしており、伝統的な友情は長い歴史がある。両国の関係は国交樹立以降、激動する国際情勢の試練に耐えてきた。両国は困難な時期も互いを見守り、助け合ってきた。名実ともに良き隣国、良き友、良きパートナー、良き兄弟であり、国際社会に相互尊重と対等な協力、互恵ウィンウィンによる新型国家関係の手本を確立した。

両国の政治的相互信頼は日増しに強固になっている。中国は、キルギス人民が自国の国情に基づき自ら選んだ発展の道とキルギス政府が国の独立と主権、領土保全のためにとる各種政策措置を揺るぎなく支持する。キルギスも台湾や新疆関係、「三つの勢力」(テロリズム、分離主義、過激主義)取り締まりなどの問題で一貫して中国を断固支持し、力強く歩調を合わせている。

両国の実務協力は絶え間なく深化している。キルギスは最も早い段階で「一帯一路」共同建設を支持し、参加した国の一つであり、双方は経済貿易やエネルギー、インフラ建設、相互接続などの分野で一連の重要な協力成果を上げている。中国はキルギスにとって最大の貿易相手国兼投資国であり、2018年の両国の二国間貿易額は56億ドル(1ドル=約109円)を超え、国交樹立当初と比較して150倍以上増加した。中国からキルギスへの投資は累計30億ドル近くに達している。

両国の人的文化的交流は活発さを増している。両国の人的往来は2018年、延べ7万人を超え、中国で学ぶキルギス人留学生は4600人以上に達した。キルギスには四つの孔子学院と21の孔子課堂が設立され、中国の援助で建てられたビシケク第95中学は、地元で最も人気のある学校となった。

世界が百年に一度という大変動に直面する現在、中国とキルギスが手を携えて協力し、共に試練に立ち向かい、両国関係の持続的かつ安定的で健全な発展を確実にすることは、歴史に与えられた責任といえる。

中国はキルギスと戦略的相互信頼を深め、ハイレベル往来を緊密にし、政府と議会、政党、地方の各レベルでの交流協力を強化していく。主権や安全保障、領土保全など双方の核心的利益に関わる問題で引き続き互いを揺るぎなく支持し、激しく変化する国際情勢の中で共に進み、両国共通の戦略的安全保障と発展の利益を守り、両国の繁栄と富強の実現に向け共に奮闘していきたい。

キルギスと「一帯一路」共同建設での協力を深め、発展戦略の結び付きを加速させていく。第2回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムの成果を共に実行に移し、農業やインフラ建設、相互接続などの分野で協力を深化させ、貿易投資の円滑化を促進していきたい。

キルギスとの安全保障協力を強化し、共同、総合、協力、持続可能な安全保障観を実践していく。力を合わせて「三つの勢力」や麻薬密売、国際組織犯罪に打撃を与え、両国人民の生命と財産の安全を守り、調和がとれ、安定した地域の安全保障環境を共に構築していきたい。

人的文化的交流も拡大していきたい。双方は教育や科学技術、文化、衛生、青年、メディア、合同考古学調査などの分野の協力レベルを引き上げていく必要がある。両国人民の心をより近づけ、絆を深めていかなければならない。

中国はキルギスと国際協力を緊密にし、国連や上海協力機構、アジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)など多国間の枠組みで意思疎通と連携を強化したいと考える。国連憲章の趣旨と原則を基礎とする国際関係の基本ルールを共に守り、多国間主義を支持し、経済グローバル化のプロセスを進め、新型国際関係と人類運命共同体の構築を推進していきたい。

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