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反腐敗を描いたドラマ『人民の名義』

 

数年前、日本ではドラマ『半沢直樹』が話題になった。銀行を舞台とした勧善懲悪にスカッとした人も多いだろう。現在、中国でも反腐敗をテーマとしたドラマが人気を呼んでいる。ドラマのタイトルは『人民の名義』。

舞台は漢東省という架空の省。最高人民検察院(日本の最高検察庁に相当)から漢東省反腐敗局長に出向した侯亮平(陸毅)が官と民の癒着を暴いていくと同時に、省や市の幹部間の権力闘争を生々しく描いている。技巧派の熟年俳優による演技と、現実にありそうな権力闘争を描いたストーリーが人気の理由のようだ。また、一見して分かりやすいヒーローである主人公よりも、市政府書記の李達康(呉剛)の良くも悪くも素直に感情を表に出す人間味あふれた性格に人気が集まっており、WeChatなどでは李達康のスタンプ(表情包)が流行っている。

同ドラマは中国の地方行政における権力闘争が中心テーマでもあるので、ドラマを観ながら中国ならではの地方行政の概略を学ぶことも可能だ。例えば、省委書記と省長の関係、省の常委書記、中央と省の関係など、日本人にはなじみが薄い事柄もドラマを観ているうちに理解できるだろう。

 
 
人民中国インターネット版 2017年6月5日
 

 

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