米フォーチュン誌の中国語版ウェブサイトが7月8日夜に発表したデータによると、世界企業番付「フォーチュン・グローバル500」 でロイヤル・ダッチ・シェルが前年に続き首位に輝いた。中国の入選企業は10年連続で増加しており、今年は前年比16社増の95社に達し、米国の132社に次ぐ2位となった。
この強い発展の流れを維持できれば、中国は2015年に米国に追いつくか、追い越す可能性がある。同ランキングのうち、米国、中国、欧州、日本が全体の約9割を占めており、独占の時代に入ったことを意味する。
新たな31社の入選企業、中国は18社を占める
同ランキングのうち、中国企業のトップ10は、中国石油化工集団公司(4位)、中国石油天然気集団公司(5位)、国家電網公司(7位)、中国工商銀行(29位)、鴻海精密工業股フェン有限公司(30位)、中国建設銀行(50位)、中国農業銀行(64位)、中国銀行(70位)、中国移動通信集団公司(71位)、来宝集団(76位)の順となった。
同ランキングのうち、中国大陸部の73社がいずれも前年に続き入選し、新たに16社が追加された。新たに入選した31社のうち、中国企業が18社を占め、すべての国と地域のうち1位となった。
中国入選企業、構造に乱れも
同ランキングに入選する中国企業の数が増加を続けているが、中国大陸部の企業には深刻な構造の乱れが存在し、注目を集めている。
業界別に見ると、中国銀行業のランキングと利益は全体的に大幅上昇しており、入選した商業銀行9行が89社の利益総額の55.2%を占めた。米金融業からは27社が入選したが、その利益が占める比率は25.9%のみだった。金融は本来、実体経済に貢献するものであるが、製鉄・水運・石炭などの実体経済を代表する業界はそれぞれ低迷した。不安定な実体経済は、不安定な経済の基盤を意味する。中国の過度な金融化は、警戒すべき現象だ。
産業構造別に見ると、今回入選した中国企業は依然として、製鉄・自動車・エネルギー・化学工業・金融など、資金密集型・資源型企業に集中した。これと比べ、食品・製薬・電子機器などの民間経済を中心とする消費業界からの入選は少なかった。これとは対照的に、米国などの先進国の入選企業には、ハイテク・食品・小売などが含まれる。
所有制の構造別に見ると、中国の入選企業の主体は国有企業であり、民間企業は数社のみだった。
今年の世界トップ500社の総収入は前年比2.77%増の30兆3000億ドルに達したが、総利益は1000億ドル弱減少した(約5.5%減)。これは世界経済の全体的な情勢が、依然として楽観視を許さないことを意味する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年7月9日
|