「中日韓常用漢字表」完成 3カ国共通の808字まとめる

 

▽半数以上の漢字は3カ国で書き方が同じ

漢字表の作成には、人民大学文学院と外国語学院の専門家と学者が共同参加した。紀宝成氏の介紹によると、現代中国語で使用頻度が高い950個の漢字を把握すれば、中国語で書かれた一般の文章の90%を理解できることが、関連研究によってわかっている。課題チームは、中国の『現代漢語常用字表』と日本の『常用漢字表』、韓国の『教育用基礎漢字』を比較し、3カ国共用の漢字表を完成させた。

漢字表は最初、800個の漢字によって構成されることとなっていたが、「飲」や「韓」、「氏」などの文字が加えられ、最終的に808個に調整された。人民大学文学院古代漢語教育研究室の趙●(丹に彡)室長によると、日本語においては“飲”という字は古代漢語の意味を保持し、「飲む」を表し、使用頻度が非常に高い。また韓国語と日本語に精通する人民大学外国語学院の申淑子・准教授によると、中日韓3カ国の学習者の使用を目的としているため、国名として「韓国」という言葉の使用率が高くなることから、「韓」という字を足した。さらに日本では、公式の場合や表への書き込みなどで、中国語の「姓名」と相当する意味で「氏名」という言葉を使う頻度が高いため、「氏」という字を増やした。

最終的に漢字表に収録された808個の漢字のうち、中国の『現代漢語常用字表』で常用漢字とされているものは801文字で、残りの7文字は准常用漢字とされている。また710文字は日本の「教育漢字」となっており、残りの98文字も日本の『常用漢字表』に載っている。韓国の中学で学ぶ漢字は801文字、高校で学ぶ漢字が7文字となっている。

漢字表は、総表と対照表からなっており、総表には繁体漢字が並べられている。対照表のうち、簡体字と繁体字の区別のない漢字は約550個余りで、このうちの540文字前後は3カ国間で書き方にほとんど違いはない。簡体字と繁体字で区別のある漢字は200個余りにのぼっている。

申淑子・准教授によると、これらの漢字の読み方は3カ国でそれぞれ異なるが、いずれも中国の古代漢語を由来としているため、字の形や意味はほぼ似通っている。申准教授は、漢字表が言葉を超えた交流のプラットホームとなり、さらに多くの3カ国の若者が漢字を使って“筆談”をするようになることを期待している。

 

「人民ネット日本語版」より 11月5日

 

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