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中国シンクロ新コーチ・藤木麻祐子氏

-「金メダルを目指し指導法を一新」

 

井村雅代氏に率いられたシンクロ中国代表チームは、ロンドン五輪で銀メダルに輝いた。そして今回、井村氏に続き中国代表チームのコーチとして日本から招かれた藤木麻祐子氏は、中国シンクロチームをさらにレベルアップさせようと決心を固めている。法制晩報が伝えた。

15日、北京英東屋内プールで開催されていたFINAシンクロワールドトロフィ2014が閉幕した。今シーズン、中国代表チームは、インチョンアジア大会とワールドカップという2大国際大会に連続して出場したため、今大会に向けたフォーメーション練習のための時間が取れなかった。そのため、大会には、2013年全運会(全国体育大会)フリー・ルーティンで優勝した北京チームが参加した。北京チームは周囲の期待に応え、金メダル4個を獲得、総合優勝に輝いた。

中国代表チームの信任コーチである藤木氏は、今大会の担当コーチではなかったが、集中トレーニングに励む代表メンバー達と共に、試合を見守った。藤木氏も井村氏も日本人ではあるが、欧米で長期間コーチを務めてきた藤木氏は、確固たる独自の理念を持っている。藤木氏は記者に対し、「シンクロに求められるのは単に美しさだけではない。強靭な身体も必要だ」と語った。

以下、記者と藤木氏の一問一答。

記者:中国でコーチになった理由は

藤木麻祐子氏(以下、「藤木」):中国のコーチになると決心する前に、中国側の関係者やコーチと話をした。その時、彼らが求めていることが、私のやりたいことと一致すると感じた。それまでずっと、私は中国チームに注目していた。中国チームのために、私に何かできるのではないかと感じ、チームをより強くしたいと思った。

記者:かつて中国代表チームを率いた井村雅代氏も日本人だが、あなたと井村氏のコーチ方法には、どのような違いがあるのか

藤木:トップレベルのチームを率いるコーチはすべて、ユニークな面を持っている。井村先生は大変伝統的な、技術を主眼に置くコーチだ。私も日本人だが、早くに日本を離れ、欧米に出た。私は、選手たちに技術面で特に厳しいことは言うタイプではないが、決して選手に対する要求が低いという訳ではない。

記者: 2012年ロンドン五輪で、中国代表チームは昔からのライバルであるスペインを抑え、貴重な銀メダル2個を手中に収めた。中国チームをさらに高みに進ませる自信は

藤木:もちろん自信はある。オリンピックに出るからには当然、金メダルを目指す。それに中国チームはすでに世界第2位の実力を持つチーム。たとえ今、世界第4位であっても、金を目指していく。我々が毎日練習に励む目標は、金メダル以外にない。

記者:来年、ロシアで世界水泳選手権が開催される。この大会についてどのように考えているか

藤木:来年の世界水泳選手権は、困難を伴う大会となるだろう。開催地のロシア・カザンは、ロシアチームの本拠地だ。だが、我々中国チームは、ロシアチームに緊張感をもたらし、中国チームを決して侮るべきではないと感じさせたい。これが中国チームの戦略の第一歩となる。

藤木麻祐子氏プロフィール

もと日本代表チームメンバー。1996年アトランタオリンピックに出場。現役引退後、米国チームのコーチに就任。その後、スペインチームのコーチを7年間務めた。北京五輪の後、米国チームのコーチに戻り、ロンドン五輪出場を率いた。ロンドン五輪後再びスペインチームのコーチとなったが、間もなくして中国チームのコーチの道を選んだ。

 

「人民網日本語版」2014年12月17日

 

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