アリババがYahoo!JAPANと提携 「天猫国際日本馆」を立ち上げへ

 

近ごろ、中国最大の電子商取引企業グループアリババ傘下の天猫国際(ティーモールグロ-バル)は、今年下半期中にYahoo!JAPANと提携し、日本市場開発に努め、日本館を立ち上げ、中国の消費者の日本製品購入の要望に応える方針を明らかにした。張勇アリババグループCEO(最高経営責任者)は「これはアリババの国際化戦略の重要な一歩であり、将来的には『グローバル販売、グローバル購入』の目標を実現したい」と強調した。

アリババ関係者によると、「天猫国際日本館」は日本の有名ブランドを入居させるほか、日本の優良中小企業を誘致し、現行の単一店舗の形態を打破して、国家ブランドのイメージで中国の消費者を引きつけたい、と考えている。第1期は優先的に100社を入居させ、今後3年以内に600社にする計画だ。一方、Yahoo!JAPAN側は1000社を望んでいる。

今後、入居する日本企業は天猫国際とYahoo!JAPANのショッピングサイト「Yahoo!ショッピング」と同時開店の形で、自社製品を販売する。一部は製品をYahoo!JAPANに預け、Yahoo!JAPANに開店、販売の業務を委託する。一方、対中輸出、税関手続き、中国国内の配送業務はYahoo!JAPANとアリババが共同で請け負う。中国の消費者は天猫国際を通じて日本製品を一物一価での購入ができるようになるだろう。

ここ数年、中国のネットショッピング市場の規模が拡大し、円換算で50兆円前後となり、すでに日本の5倍に達している。そのうち、アリババの市場占有率は60%を超えている。Yahoo!JAPANはアリババとの提携によって、日本製品の中国での販売が可能になる。今年4月以降、家電通販のLAOX、マタニティ・ベビー子供用品通販

サイト「赤すぐ」、健康食品の創健社、日用品のレック等の多数の業界の有名ブランド企業がすでに天猫国際に旗艦店を開設している。

アリババが日本市場に力を入れている主な要因は、今日、中国の消費者の間で紙おむつや蒸気アイマスク、健康食品、炊飯器、タンブラー、美容器具などの日本製の生活用品が熱狂的な人気を集めているからだ。この他、言及する価値があるのは、今回の提携がアリババとYahoo!JAPAN双方の最大株主であるソフトバンクグループが後押しがあったこことだ。

最近、アリババはグローバル化の歩調を速め、5月12日、天猫国際はCostco、emart、Lottemart、大潤発(RT-MART)、countdownなど米国、韓国、中国台湾、ニュージーランド、日本、オーストラリア、ドイツの世界最大級の9つのスーパーマーケットグループを一手に連携するという戦略を発表。5月18日にはアリババ初の国家館、天猫韓国を設立した。さらに、5月27日、バイエルン・ミュンヘンが天猫国際に乗り出した。(文=王浩)

 

 

人民中国インターネット版 2015年6月1日

 

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