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中国、学歴が高いほど初任給も高い 行政当局調査

 

今年、中国の大学新卒者は765万人に達する見込みだ。2014年は727万人、15年は749万人で、増加の一途をたどっている。新卒者の初任給は一般社会で常に注目の話題となっている。人民日報が伝えた。

中国人的資源・社会保障部(省)労働賃金研究所の「新卒者の初任給」に関する研究報告書によると、09年以降、中国全土の大学新卒者数は増加の一途をたどっており、毎年平均約20—30万人のペースで増加している。年々、就職が難しくなる一方だ。それに伴い、新卒者の初任給の特徴も変化している。

新卒者の初任給は基本的に安定しているものの、専攻により差が大きい。求人サイト・智聯招聘のモニタリングによると、15年の新卒者の初任給は平均4793元(約8万円)と、それまでに比べて顕著に増加した。16年の新卒者の希望初任給額は平均4985元(約8万3200円)だ。

専攻により、初任給も異なり、最も多いのは、工学や法学などを専攻していた新卒者。15年の平均額は5100元(約8万5100円)以上。一方、少なかったのは教育学、農学、哲学などを専攻していた新卒者だった。第三者教育データコンサルティング調査機関・麦可思(MyCOS)の調査データによると、15年の学部新卒者の卒業半年後の月給のうち、比較的多いのは、コンピューター科学・技術を専攻していた新卒者で4978元(約8万3000円)。就職率の高い財務管理を専攻していた新卒者の月給は平均3645元(約6万800円)だった。

学歴が高いほど、初任給も高い。労働賃金研究所の研究によると、学歴と初任給は正比例している。各学歴の教育の収益率(1年、もしくは1段階追加的に教育を受けた場合賃金がどの程度上昇するかを表す) を見ると、専科(短大)0.4%、学部4.6%、修士課程69.7%、博士課程84.4%となっている。

就職は難しくなっているものの、新卒者の初任給に対する期待はそれほど下がっていない。調査によると、ここ数年、経済成長率が下がり、就職難となっており、高い初任給(5000元以上)を希望する新卒者はやや減少しているものの、中レベルの初任給(2000—5000元)を希望する新卒者は増加している。

初任給の多さは大学新卒者の就職先の決め手にもなる。上海における15年の大学新卒者を対象にした調査によると、仕事を探す時に最も重視する要素として、約77%が給料と福利厚生を挙げた。 (編集KN)

「人民網日本語版」2016年5月25日

 

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