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「ディズニー効果」がもたらす影響

 

上海ディズニー開園後初めての週末、園内は来園客でごった返した。人気のアトラクションでは長蛇の列ができ、ディズニータウンのショップ内も押し合いへし合いの状態で、「クラシック・ディズニーと素晴らしい中国テイスト」という上海ディズニー独特の魅力が示された。新華社が報じた。

関係者は取材に対し、「第一期開園時の面積はわずか3.9平方キロメートルの上海ディズニーリゾートだが、この楽園は、小さな力で大きな役割を果たす『てこ』のように、『大都市上海』の関連産業の全体的発展をリードしていくだろう」と述べた。

○ひとつの楽園のトリプル効果

国際化・現代化した大都市を見てみると、観光業は往々にして、サービス経済の主な構成要素となっている。専門家は、「正式にオープンした上海ディズニーは、上海の観光業が飛躍的な発展を遂げる上でトリプル効果を果たすであろう」との見方を示し、具体的に次の通り列挙した。

1.休暇旅行を目的とする人々の集客効果

来園客が多い世界十大テーマパーク・ランキングで、9カ所のディズニー・テーマパークがランクイン、昨年は1億3千万人以上の観光客が世界12カ所のディズニーランドで休暇を楽しんだ。関連データから、ディズニーというランドマーク効果により、上海には年間1千万人から1千500万人の観光客が訪れ、上海の観光業・関連産業の発展をけん引すると予想される。

面白いことに、ディズニーランドを喜ぶのは小さな子供たちだけという一般的なイメージとは異なり、プレ・オープンの状況から、白髪交じりのシルバー族がディズニーランドに熱中する主力となっており、「ロングテール現象」がかなり顕著に表れていることが判明した。このような状況も、今後の高齢化社会における上海ディズニー発展の可能性を高めている。

2.消費者層のグレードアップ

上海ディズニーは、国内テーマパークが入場料収入だけに頼ってきた従来のパターンを打破し、観光客が集散する機能を備えた大型リゾート地として、娯楽、宿泊、飲食、ショッピングなど観光客の多様化した需要を満たすことで消費レベル全体を引き上げ、休暇旅行型への国内観光業のモデルチェンジを促している。

3.サービス精神の再生

サービスの質が高いか低いかは、観光産業の持続可能性に大きく関わっている。多くの来園客にとって最も印象深かったことは、ディズニーランドの従業員の親しみを込めた挨拶と輝くような笑顔だった。この背後には、ディズニーランドで働くスタッフ全員が、「ゲストからの1千件目の質問に対しても、微笑みを絶やさずに対応しているかどうか」「50歳を過ぎても童心を忘れずにいるかどいうか」を常に自問自答するよう求めれられているという事実がある。

○上海だけにとどまらない「ディズニー効果」

上海の都市建設事業に携わっている人にとって、ディズニーはただの「観光地」ではない。テーマパークを中心に、面積24.7平方キロメートルの上海国際リゾートエリアの発展が加速しているのだ。また、ディズニーのオーラ・波及・けん引効果は、上海だけにとどまらない。

上海国際リゾートエリア管理委員会の王徳宏・副委員長は、「上海国際リゾートエリアの目標は、模範的効果を備えた現代の『観光都市』と現代中国の娯楽トレンド体験センターを建設し、観光産業が発達し、文化・クリエイティブ産業が活発で、低炭素・観光保護・スマート性の高い、環境に優しく住みやすい社会主義現代化大都市の新ランドマークを形成し、最終的には、誰もが憧れる世界レベルの観光目的地を完成させることだ」と述べた。

上海ディズニーランドが開園した翌日、江蘇省崑山市版、「解放日報」紙上には、「崑山観光:ディズニーに続く観光地の建設」という見出しで、2面にわたる全面広告が掲載された。

上海ディズニーランドプロジェクト国家評議員を務める上海財政経済大学国際工商管理学院の何建民・教授は、「国際大都市の観光発展は、その波及効果が簡単に周辺の都市密集地域に及び、地域発展をリードする。ロンドン・パリ・ニューヨーク都市圏がその例だ。したがって、上海ディズニーランドは、長江デルタ地域観光一体化建設を深めるための重要なきっかけとなり、同地域都市群の吸引力や影響力を絶えず高め、地域発展のモデルチェンジを推進していくだろう」とコメントした。(編集KM)

 

「人民網日本語版」2016年6月21日

 

 

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