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カレンダー「故宮日暦」、若者の間で大人気に

 

日めくりカレンダーを毎日めくるのは、神聖な時間の儀式のようだ。紙をめくる音は、明日への美しい期待を呼び起こす。

現在最もよく売れているカレンダーは、安くてシンプルな卓上カレンダーや、職場で作る壁掛けカレンダーではなく、美しいデザインで豊富な内容を含む本のタイプのカレンダーだ。

1冊66元の「故宮日暦」がバカ売れ

淘宝網のページを開くと、「紅楼夢日暦」「生肖日暦」「漢字之美日暦」「毎日読詩日暦」などを見つけることができる。うち定価66元の2017年版「故宮日暦」は、淘宝網の月間販売量だけでも1万1000冊以上に達する。2015年版の販売量は22万冊に達した。

杭州暁風書店の店員、呉暁玲さんは「2015年より、当店でカレンダーの本が売れるようになった。2016年末時点で販売中のカレンダーは12種類で、ほとんどの売れ行きが好調だ。うち最も人気のある2017年版の『故宮日暦』はすでに売り切れている」と述べた。

統計データによると、2015年には本のタイプのカレンダーが16種売られた。2016年は51種に増加。価格は60 100元が一般的で、高いものだと198元にのぼる。

「故宮日暦」は1933年に誕生し、85年の歴史を持つ。

1925年に故宮博物院が正式に設立されると、収蔵品の整理 研究を踏まえ、一連の学術研究の専門書と一般人向けの読み物が出版された。「故宮日暦」は、そのうちの一つだ。

「鶏」は「吉」の発音に近く、縁起がいい。そのため古代から現在に至るまで、鶏に関する芸術品が多く、さまざまな佳作が世に出ている。皇后は重要行事で服装に意匠を凝らし、大らかで美しい冠をかぶり、尊さと後宮の主の地位を示した。

また酉年の「故宮日暦」には、南朝の鶏頭壺、唐代の緑釉生肖鶏俑、康熙年間の五彩雉鶏牡丹紋瓶、徐悲鵬の「竹鶏軸」が見られる。

これらはいずれも、文化財中の高級品だ。

高額でも売れる理由は?

文芸カレンダーは近年人気で、果殻網や読庫などが特色あふれるカレンダーを発売している。定価は一般的な本を大きく上回り、60 100元もするが、好評を博している。

業界関係者は「本のタイプのカレンダーが注目されるのは、デザインが優れ、審美眼をつけてきた人々に迎合しているからだ。またさまざまな世代、特に若い世代向けにコンテンツを深く発掘し、テーマを決めている」と話した。

例えば故宮博物院の「故宮日暦」は毎日、伝統文化を紹介する。果殻網の「物種日暦」は毎日、動植物の知識を教える。博物雑誌の「果蔬志日暦」は毎日、家庭料理を伝授する。カレンダーは多くのイラストや写真により親しみやすいが、文化の中身を持ち、なおかつ現代の隙間時間の学習 読書習慣に上手く合わせている。

 

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