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胡錦涛主席訪日に期待するもの  

 

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王田 朱暁東

 

  加藤 今回の胡錦涛国家主席訪日に期待するものは?

 

笈川 中国でさまざまな困難に遭遇してきた日本語教師としては、過去の戦争に対して、日本側は「お詫び」という言葉を入れてほしい。「反省」では足りない気がしています。

 

駒崎 五輪の年に日中の首脳会談が実現することは画期的だと思います。日中野球交流大会なんてどうでしょうか。メディアでも旅番組など、日本のことを中国で報道してほしいし、中国の番組を日本で流してほしい。そのイニシアチブを、日中のトップがいっしょにとるという案もいいんじゃないでしょうか。

 

加藤 日中文化交流を振り返ってみると、まだまだ官主導的で、政府の呼びかけで民間が動くケースが多い。その一方で、政治関係が悪くなると、民間は動きを止めざるを得ない。実際は、アニメやファッションなど含めて、草の根交流は続いているわけですから、それをさらに促進していきたい。民主導で両国関係が促進されて、はじめて成熟化といえるのでしょう。

 

3月15日、中国の胡錦涛国家主席(中央)は、北京の中国人民大学で開かれた「2008中日青少年友好交流年」の開幕式に出席し、挨拶した

  中日テレビ番組のコンテンツ共有を提案したい。たとえば、中国のCCTVと日本のNHKの間に、交流のチャンネルがどれだけあるのでしょうか。

 

 これまで、日本で流された中国のドラマはどれくらいあるのか。極めて少ない。 はしばしば日本のドラマを放映しています。バランスが取れていない。こうした問題にも、ぜひ触れてほしいと思います。

 

駒崎 政治関係の悪化によりつぶれてしまった民間の取り組みもたくさんありますよ。民間交流自身がもっと盛んになってほしい。

 

 胡錦涛主席の今回の訪日で、中日関係の将来を真剣に考えているという中国の指導者の姿勢を、日本の人たちに理解してほしい。

 

 奨学金による人的交流を促進し、留学生交流を政府にサポートしてもらいたい。制度的な枠組みも含めて、「創造的協力関係」をどう実現するのかが大切だろう。

 

  今回の中日首脳会談は、歴史的なターニングポイントになれるかどうかという意味で大切なものです。中日がともにアジアの未来を創っていけるかどうかの試金石になるでしょう。

 

私の考えでは、トップが、相手国の国民に人気のある文化に誠意を見せるかどうかが、かなり重要です。ロシアのプーチン大統領が四年前にブラジルを訪問したとき、サッカーボールのリフティングをしてみせたのは的をついている。

 

アジア人としてのアイデンティティーを育むためにも、国際的なイベントの自国開催を互いにサポートしていくのは効果的だと思います。東アジアの共同発展のために、お互いに助け合いたい。アジアの持続的発展という視点からも、「アジア・ネクスト10」プロジェクトを設立するなど、明確なビジョンを示すべきではないでしょうか。

 

宮下 文化面に関して、相互交流が進んできています。メディアの煽動的な報道などもあり、国民感情が悪化することもありますが、お互いに心を開いて、認め合えるような関係を築いていくべきだと思います。ビジョンを共有することは、特に大切なことです。

 

人民中国インターネット版

 

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