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中日友好のパンダを仙台へ

 

文・写真=呉亦為

来年は中日国交正常化40周年、またパンダの初来日から40周年にあたる重要な年だ。野田佳彦首相は今週末に初めて中国を訪問する。今回の旅で野田氏は特殊な任務を担う。それは、中国のパンダを東日本大震災による被災地の子どもたちにもたらすことだ。

野田首相 一生懸命頑張る 

子どもたちの署名を展示している近藤真彦さん

来年中国からジャイアントパンダを迎える候補地とされているのは、東日本大震災の被害を受けた仙台市の八木山動物園。

22日午前、仙台市・伊藤敬幹副市長とタレントの近藤真彦さん、黒柳徹子さんが首相官邸を訪れ、今週末から訪中する野田首相に対し中国から二頭のパンダ誘致について政府の協力を要請した。近藤さんによると、野田首相は「夢が実現するよう一生懸命頑張る」と述べたという。

今回のパンダ招致について、日本側としては来年の国交正常化40周年に向け、中日関係のシンボルとしたい考えだ。現在、両国政府はこの件に関する打ち合わせを始めたという。

近藤 パンダからもらったラッキー

ジャニーズ事務所所属の歌手、俳優であり、また同事務所の取締役でもある近藤真彦さんは、80年代アジアで一世を風靡したアイドル。プリシラ・チャンが歌い大ヒットした『夕焼けの歌』(中国語タイトル:『千千闕歌』)など、多くの曲が香港の歌手からカバーされ、中華圏でも人気を集めた。近藤さんは中国からのパンダ誘致に大きく尽力している。日中パンダ友好事業国民委員会のメインキャラクターを務める彼は、今回のパンダ誘致プロジェクトの提案者の一人として活躍しているほか、自身もパンダとは切っても切れない深い縁があるという。数年前、長きにわたり父親になることを願っていた近藤さんは和歌山県へジャイアントパンダを見に行った後、すぐに子どもを授かったという。これをパンダからもらったラッキーだった、と言う。近藤さんは、中国からのパンダ誘致が実現したら、ブログを通じてパンダたちの日本での生活を記録する考えも示した。

各界から支持を受ける

日本人は世界一パンダが好きな国民だという。今回のパンダ誘致プロジェクトは日本国内各界からの支持を受けた。主催側の日中パンダ友好事業国民委員会は、各界の代表的な方々にメンバーとして参加を要請。ユニセフ(国連児童基金)親善大使・パンダ大使であるタレントの黒柳徹子さんは、被災地でパンダ誘致を切望する子どもたち100名の署名を手にしており、パンダ来日の前に、中日パンダ友好の輪を100万人規模の活動にまで拡げていきたいと同委員会は考えている。

パンダ誘致を希望する被災地の子どもたち100名の署名

さらに、今年9月、結成20周年を記念して初めての中国公演を行い、日中両国で大きな反響を引き起こしたSMAPが所属するジャニーズ事務所は、同事務所が行っている東日本大震災支援プロジェクト「Marching J」の一環として、パンダ二頭の5年間のレンタル料、パンダの飼育などに関わる費用の提供を含めた全面的なサポートを行う。

今回のパンダ誘致事業のほか、同委員会は日中震災孤児支援事業にも力を入れたいという。

 

人民中国インターネット版 2011年12月23日

 

 

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