現在位置: 中日交流
「笹川杯全国大学日本知識大会2013」入賞者感想文(1)

 

文=南京大学 劉雅君

劉雅君さん(個人戦二位)
はじめて笹川杯日本知識大会を知ったきっかけは、学部生2年のとき、先輩たちが参加したことからだ。そのとき先輩たちの準備内容を見て、なんと難しそうな問題なんだろうと感心した。そのときはまだ全国大会になっていなく、華東地区の大会だった。 

2010年のとき、第1回全国笹川杯日本知識大会は南京大学で開かれ、はじめて身近に大会の雰囲気を感じ取った。先生のお手伝いをして大会の準備をしているうちに、自分もわくわくした。まるで、大会の緊張感とリズムに染められたような感じがした。 

2012年、院生2年に入ったまもなく、笹川良一奨学金の受賞発表が行われた。全学で17人しか受賞できないこの奨学金に入選できて、自分自身も信じられないほどうれしかった。 

そして、今年に入って、先生から「笹川杯日本知識大会に参加しますか」と聞かれたとき、考えもしなくて「はい、参加させてください」と答えたのだ。そのとき、まだぼんやりしたが、何か運命のような感じがした。 

大会までの時間は余裕とはいえないので、早速本を借りて、勉強し始めた。個人戦に出るので、言語から文化、そして文学の内容も勉強しなくてはいけない。最初は、これほど多い内容は覚えられるかなと心配してたまらなかった。それに、地理が苦手な私にとって、概況は一番困難だった。私はこれで大丈夫かあという心配はしばしば頭に浮かんだ。また、文学において、作家と作品の対応は頭を悩ませた。明治時代まではまだしも、平成に入ると、作家と作品の数が急に増えたような感じがして、そこが苦手だなあと不安だった。 

でも、準備している間に、難しいことばかりではない。この前に知らなかった知識を知るのもうれしいことだ。例えば、「天智天皇が奪った大海人皇子の恋人は額田王だ」というクイズを見て、へえ、面白いね、偉い人たちも噂話あるんだと思いながら、歴史に近づいてきたような感じがした。また、「ドラえもんの耳はねずみに咬まれた」という内容を見て、へっ、そうなの、今までずっとドラえもんを見てきたのに、そこまでは知らなかったと面白みを帯びてきた。 

あっという間に、大会の日になった。17日の準備会で60校が参加することを聞いて、さすがの大規模だと驚いて、笹川杯日本知識大会はますます盛大になったと感心した。18日と19日の大会でみんなの健闘ぶりを見て私自身にも励ましとなった。こんなに優秀な学生たちと一緒に参加できて、私も努力しなくちゃと思った。早押しの部分はコツを見つけなくて、一個も早押しでくなくて少し残念だったが、記念すべき経験だと信じている。そもそも、大会をきっかけに、いろいろな知識を改めて整理し、新しい知識を身につけ、これまでない経験を積み重ねるのは何よりかいのあることではないだろうか。 

大会はわずか2日間で終わったが、私たちに与える経験と機会は終わっていない。この大会を新たな出発点として、日本に対する認識をいっそう深めることは大切だ。そして、笹川杯日本知識大会が行う目的は、中国の若者たちが日本に対する認識を深めさせ、中日友好関係を発展させるためだと思う。だから、私たち若者がそういう役目を担うべき、特に、私たち日本語を専攻とした学生にとって、その責任感はより大切になるのだ。このような交流はどんなときにも重要で、寄与できるものだと確信している。中日関係がよい中もちろんだが、いささかジグザグがあったときにも、このような文化交流はいっそう必要になるのだ。むしろ、そういう不順なときこそ、交流で困難を乗り越えるという文化交流の真の力が現れるのだ。

 

人民中国インターネット版 2013年5月30日

 

 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850