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「日本語教育に尽力」-旭日中綬章を伝達

 

叙勲伝達式での木寺昌人大使と厳安生教授(右)

 

6月8日、北京の日本国使館大使公邸で厳安生(77)元北京外国語大学教授(元北京日本学研究センター主任)に対する旭日中綬章の伝達式が行われた。同氏の長年にわたる現地における日本研究の発展と日本語教育の普及に為された貢献を称えた叙勲だ。

木寺昌人大使はあいさつのなかで、「厳教授をはじめとする先生方に、日中双方の言語のみならず両国の文化、社会を理解する『懸け橋』となる研究者、学生の育成に大変なご尽力をいただいておりますことに、心より感謝申し上げます」と感謝の気持ちを伝えた。

 

 

 

厳氏は「私個人としてこの度の叙勲をつとめて謙虚かつ冷静に受け止めたい。と同時に、それを一つの弾みにして 『プラス・エネルギー』として生かしつつ、両国人民間の友好と交流、突き詰めて言えば、両国人民の間で、両国の文化・文明の間で、真の、末長い相互理解の構築と増進の事業にこれからも尽力したい」と、受勲の辞を述べた。

 

受勲の辞を述べている厳安生教授

 

同氏の著書には『日本留学精神史――近代中国知識人の軌跡』(1991年、岩波書店)と『陶晶孫その数奇な生涯――もう一つの中国人留学精神史』(2009年、岩波書店)が挙げられ、前書は1992年に大佛次郎賞を、1993年にアジア太平洋賞大賞を受賞した。同氏の研究者としての功績は、中国における日本研究レベルを、単純な日本概論、日本地域理解の面からオリジナル資料に基づく実証によって、「人文学」のレベルに高めたとされている。また、同氏の教育者としての功績は、40年以上もの教育経験を以って数多くの日本学研究者、中国各大学の日本語教師、政府機関の対日交流関係者を育て上げ、中日友好事業を促進させる無数の中堅人材の育成に大きく寄与したとされている。(文・写真=孫雅甜)

 

記念撮影

 

 

 

人民中国インターネット版 2015年6月10日

 

 

 

 

 

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