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北京でアジアスポーツマーケティングフォーラム2016開催

 

文・写真=王浩

 

円卓フォーラム

 

昨年12月23日に北京大学国家発展研究院体育商学院と日本の電通とスポーツ研究国際センター(CIES)が主催し、オーシャンズ・スポーツ&エンターテイメント・マーケティング社と日本の早稲田大学スポーツ科学学術院が共同運営する「アジアスポーツマーケティングフォーラム2016」が北京大学で開催された。

 

フォーラムでは電通スポーツ局アジア部長の大井義洋氏、早稲田大学スポーツ科学学術院教授の原田宗彦氏、オーシャンズ・スポーツ&エンターテイメント・マーケティング社CEOの朱暁東氏、北京大学国家発展研究院体育商学院院長の易剣東氏、Sports Money創設者の張玉強氏など中日のスポーツマーケティングの専門家がアジアにおけるスポーツマーケティングの新しい流れやスポーツ観光業の成長可能性、中国のスポーツ産業の発展とスポーツ産業の人材育成などをテーマに講演や討論を行った。今回のフォーラムには中国国内のスポーツ産業の関係者やそれを専攻する大学生、各種メディアなど300人近い参加者が訪れた。

 

北京大学国家発展研究院体育商学院院長の易剣東氏
 

これから6年以内に韓国の平昌と日本の東京および中国の北京で2回の冬季五輪と1回の夏季五輪が立て続けに開かれるため、アジアが今後の世界のスポーツ産業の焦点になることは間違いない。どのようにしてアジアのスポーツ市場をより良く発展させていくのかが政府や企業、スポーツ関係者の考えるべき点で、このことも今回のフォーラムが開かれた背景と意味である。

 

フォーラムでは電通スポーツ局アジア部長の大井義洋氏

 

大井氏はフォーラムでアジアのスポーツマーケティングの新しい流れについて以下のような予想を立てた。「将来、グローバル化とデジタル化がスポーツマーケティングに大きな影響を与えることになる。例えば日本のサッカーの試合ですでに使われているIT技術は中国でも2017年から導入されることになっている。戦略的、戦術的に異なる分析結果を出すことができるAIの使用はすでに時代の流れとも言える」

 

早稲田大学スポーツ科学学術院教授の原田宗彦氏

 

世界的なスポーツの試合がアジアで頻繁に行われるにつれて、アジアのスポーツ観光業も発展の好機を迎える。原田氏は講演で「スポーツは見えない『宝箱』のようで、スポーツ観光はその周りで急速に発展している。全世界の観光業の中でスポーツ観光の成長が最も速く、毎年4500億ユーロの価値を生み出すというデータがある。アジアでは途上国の盛んな発展に従って中流層の数も増えている最中で、スポーツ観光市場は毎年2~3%の成長率を見せている。将来のアジア観光人口でスポーツによって旅行に出かける人は10%になる見込みで、まぎれもなく巨大な市場である」と述べた。

 

オーシャンズ・スポーツ&エンターテイメント・マーケティング社CEOの朱暁東氏

 

朱氏はスポーツ産業の発展に対して自分の見解を以下のように述べた。「スポーツの版権はスポーツマーケティングの核心部分だ。中国はスポーツ産業において二つの翼を持っている。一つは確実にスポーツ業界の発展を促してくれる資本だ。もう一つは伝播ツールであり技術手段であるインターネットだ。だがこれらは補助に過ぎず、もしスポーツの版権という本質的なものがなければ、どんな方向に向けて発展すべきかも分からなくなる」

 

 

人民中国インターネット版 2016年12月27日

 

 

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